2002 Fiscal Year Annual Research Report
走査型電気化学顕微鏡におけるプローブ-試料間距離制御機構の開発
Project/Area Number |
14750650
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小谷松 大祐 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80333847)
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Keywords | 走査型電気化学顕微鏡 / 距離制御 / シアーフォース / 音叉型水晶振動子 / 固定化酵素 / 酵素活性イメージング / 電気化学測定 / 表面形状イメージ |
Research Abstract |
走査型電気化学顕微鏡(SECM)は,プローブ電極に電位を印加しながら試料表面を走査することによって電気化学的活性種の空間分布をイメージとして得るものである.しかし,SECMから得られるデータは,プローブー試料間の距離の影響を強く受けるという間題点がある. 本研究では,プローブ電極を音叉型水晶振動子に取り付け,これを圧電素子によつて微小な振動を加えるプローブを作製した.プローブ電極-試料間の距離が接近すると両者の間にシアーフォース(剪断応力)が働き,プローブ電極先端の振動が減衰する.これによる音叉型水品振動子の誘起電圧の低下をロックインアンプで検出し,プローブの高さをフィードバック制御することによってプローブ-試料間距離を常に一定に保つことが可能なSECMシステムを構築した. 金のくし形アレイ電極上に酵素を固定化した基板を作成し,本システムを用いて酵素活性の分布の電気化学測定を行った.その結果,プローブ-試料間の距離制御を行わない通常のSECMシステムと比較して,酵素反応に伴う電流の検出感度・コントラストとイメージの解像度が大きく向上した.通常のSECMでは,プローブと試料表面の衝突を避けるため,プローブを試料から比較的離れた位置に設定して測定を行う必要がある.それに対し本システムを用いた場合には,プローブを試料のごく近傍まで接近させながら,かつプローブ-試料間の距離を一定に保つことが可能なため,酵素反応の電気化学的検出において感度およびイメージの解像度が大きく向上したものと考えている. また,本システムでは,プローブの高さがプローブ-試料間の距離を常に一定に保つように動くため,この動きを記録して3次元プロットを行うことによって,SECMイメージと同時に試料の表面形状を100nmレベルの解像度で得ることも可能であった.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Daisuke Oyamatsu: "Electrochemical/Photochemical Formation of Enzyme Patterns on Glass Substrates using a Scanning Electrochemical/Confocal Microscope"Sensors and Actuators B. (印刷中).
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[Publications] Daisuke Oyamatsu: "Area-selective immobilization of multi enzymes by using the reductive desorption of self-assembled monolayer"Electrochemistry. (印刷中).