2004 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学In Situラマン分光法のアゾ化合物を修飾した炭素電極への展開
Project/Area Number |
14750651
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 隆 東北大学, 学際科学国際高等研究センター, 助教授 (40302187)
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Keywords | ラマン分光法 / 分子エレクトロニクス / その場ラマンの分光法 / 炭素修飾電極 |
Research Abstract |
当該研究課題は,(1)その場ラマン分光システムをアゾ化合物で修飾したカーボン電極に展開する,(2)アゾ化合物で修飾したカーボン電極を固体高分子型燃料電池の電極材料として用い,その電極特性を検討することを目的としている.研究の初期段階において4-NitoroAzoBenzene等をカーボン電極に修飾することに成功した.研究の第一段階としてその吸着過程をIn Situラマン分光測定を行い,吸着過程の電極電位依存性を解明した.本年度はその手法を幅広い電極,分子種に展開した. 吸着分子種の幅を広げつつ,電極反応過程の詳細なる検討を行った.アセトニトリル中においていて4-NAB,AB(AzoBenzene)等のアゾ化合物のカーボン電極の吸着過程を中心にその場ラマン分光測定を行った.昨年度までの研究成果において,4-NABの吸着過程の分光学的研究を行っており,これまで(a)NABは非常に大きなラマン散乱強度を持つラマンバンドが存在する,(b)カーボン電極へのNABの吸着は比較的強固である,(c)NABは良い電子伝導性をもつなどの実験結果を得ることができている.これを踏まえた吸着過程の電極電位依存性を検討した結果,電極界面における分子の配向,単分子層吸着のメカニズム等を解明することができた.同様な解析手法を展開しつつ,その場ラマン測定の高感度化を試みた結果,高感度化により,幅広い分子種のラマン測定のみならず,多種多様な電気化学反応解析を行うことができた.この実験結果より,電気化学反応の詳細を描くことができたと考えている.
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Research Products
(3 results)