2002 Fiscal Year Annual Research Report
蛋白質リン酸化酵素CTR1ホモログを用いたエチレンシグナル伝達因子の同定と利用
Project/Area Number |
14760015
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
三田 悟 静岡大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (20273170)
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Keywords | エチレン / CTR / two hybrid法 / ウェストウェスタン法 / 形質転換植物 |
Research Abstract |
1 エチレン作用制御因子CTRlsの過剰発現による老化の抑制 実験植物であるシロイヌナズナを用いたこれまでの研究により、エチレン応答性をマイナスに制御するCTR1が発見されている。申請者はこれまでクライマクテリック型果実めひとつであるパッションフルーツからシロイヌナズナのCTR1と構造が似たホモログを2種類単離した(PeCTR1とPeCTR2)。また、トマトではこれまで1種類のCTR1ホモログが発見されている。これらの遺伝子(CTR1s)について、発現レベルを高めた形質転換植物を作成するために用いるプラスミドを作成中である。 2 CTR1sと分子間相互作用する蛋白質の同定と生化学的解析 エチレンシグナルの情報伝達系において、CTR1と分子間相互作用してシグナルを下流に伝達する蛋白質の同定が必要である。定量的RT-PCR解析装置を用いてエチレン受容体とPeCTR1、PeCTR2の発現様式を調べた結果、パッションフルーツの成熟した果実のみならず、老化した花や果実の離層においてもこれらの発現レベルが高いことを明らかにした。また、トマトから単離されたCTR1ホモログは果実の果皮において発現している。そこで、パッションフルーツやトマトのこれらの組織から抽出したRNAを用いてtwo-hybrid法やウェストウェスタン法によりCTR1sと直接相互作用してエチレンシグナルを伝達する蛋白質をコードする遺伝子の単離に取り組んでいる。
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