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2004 Fiscal Year Annual Research Report

食品廃棄物対策と畜産糞尿対策の整合化のための制度構築に関する研究

Research Project

Project/Area Number 14760139
Research InstitutionHirosaki University

Principal Investigator

泉谷 眞実  弘前大学, 農学生命科学部, 助教授 (60265064)

Keywords食品廃棄物 / 畜産糞尿 / 政策 / リサイクル / バイオマス
Research Abstract

本研究の目的は,現在進められている「食品廃棄物対策」と「畜産糞尿対策」が政策的に矛盾をきたしているという認識から,両対策の整合的な推進を行うための方策を実証的に明らかにすることを目的としている.
食品の廃棄量の多さが問題とされ,その対策が「食品リサイクル法」によってリサイクルによる農業利用という形で進められている.他方,農業部門では畜産から発生する糞尿が農業部門内部で利用しきれず,その処理対策が求められ,「農業・環境三法」による処理・リサイクル対策が進められている.このように,食品廃棄物と畜産糞尿への環境対策が求められているが,これらは同じ有機性廃棄物なのにも関わらず,法的にも制度的にも別々の対策として進められている.しかし,これらの問題は輸入食料と輸入飼料に依存した日本の食料供給構造によって,国外から大量の有機物が流入することに数量的な要因があり,本来は両問題への対策は分離して考えることができないものである.しかし,現実にはその対策は完全に分離されて行われているため,これらの対策を進めることで,農村部が有機性廃棄物の処分場になる危険性があると考えている.
この課題に接近するにあたって,本研究では,有機性廃棄物をめぐる全体的な制度と構造(政策,関連市場,リサイクル経路,需給調整,バイオマス総体)を把握することにつとめた.それは,現在の有機性廃棄物対策とリサイクルをめぐる問題状況が,単に「有機性廃棄物のリサイクル」を推進するにはどうしたらよいか,という段階にとどまらないからである.
本研究の結論は,両問題に関する対策を廃棄物「処理」対策としてのみ捉えるのではなく,「動脈市場政策と静脈市場政策のリンケージ」,すなわち食料自給政策,食品流通政策を含めた国内食料供給のための総合的な政策として制度的な枠組みを定め,そのもとでの広域的な利用調整のための手段を構築する必要があることである.

  • Research Products

    (6 results)

All 2005 2004

All Journal Article (5 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 有機性廃棄物リサイクルにおける需給調整の「特異点」2005

    • Author(s)
      泉谷眞実
    • Journal Title

      東北農業経済研究 第23巻第2号(未定)

  • [Journal Article] 地域バイオマスの発生とリサイクル経路2005

    • Author(s)
      泉谷眞実
    • Journal Title

      東北草地研究会誌 (未定)

  • [Journal Article] 地域未利用バイオマスの発生とリサイクル経路2005

    • Author(s)
      泉谷眞実, 村山成治, 森久綱, 杉村泰彦
    • Journal Title

      日本草地学会誌 (未定)

  • [Journal Article] 地方自治体による「食品一般廃棄物」リサイクルの成立条件2004

    • Author(s)
      泉谷眞実, 杉村泰彦
    • Journal Title

      2004年度日本農業経済学会論文集

      Pages: 323-330

  • [Journal Article] 有機性廃棄物政策は第2フェーズへの転換が不可欠2004

    • Author(s)
      泉谷眞実
    • Journal Title

      ニューカントリー 607号

      Pages: 48-50

  • [Book] 未利用有機性資源のリサイクル2005

    • Author(s)
      泉谷眞実他
    • Total Pages
      135
    • Publisher
      北海道協同組合通信社(予定)

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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