2004 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアのArtemisia属植物の遺伝子源収集と機能性成分の検索
Project/Area Number |
14760212
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
南 基泰 中部大学, 応用生物学, 講師 (90340207)
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Keywords | Artemisia capillaris / Artemisia campestris / Biodiversity / capillarisin / 6,7-dimethylesuculetin |
Research Abstract |
Artemisia属植物の医薬品原料としての評価 利胆成分(キャピラリシン,ジメチルエスクレチン)を指標とした場合,沖縄のリュウキュウヨモギは,カワラヨモギの代用品としては使用ができず,医薬品原料としては不適. カワラヨモギの新規機能性成分の開発 抗菌,抗黴成分(キャピリン)を見い出し,化粧品素材として実用化した.また,徳島県吉野川流域において抽出材料生産体系の構築を開始した.カワラヨモギMeOHエキスでカテキンに匹敵する抗酸化活性を見い出した.今後,活性成分の単離,同定をしていく. Artemisia属植物の種生物学的関係 薬緑体DNAのPS-ID領域の塩基配列によって,外部形態では識別の難しいカワラヨモギとリュウキュウヨモギの区別が可能となった. 薬緑体DNAのPS-ID領域の塩基配列によって,中国,韓国,日本,沖縄のカワラヨモギの産地間のDNA鑑定が可能となった.ヨーロッパ由来のA.campestris頭花筒状花裂片には,分泌嚢がある.しかし,沖縄由来のA.campestrisは,有,無,キメラの3種類が確認された.PS-ID領域で両系統に多型が認められた.このことから,両系統は同種ではなく,変種もしくは別種の可能性が示唆された.引き続き,琉球列島のArtemisia属植物の種生物学的関係を明らかにしていく.
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