2002 Fiscal Year Annual Research Report
細胞質分裂時のRhoファミリー蛋白質及びその活性化分子ECT2の活性化機構の解析
Project/Area Number |
14770046
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木村 和博 京都大学, 医学研究科, 助手 (60335255)
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Keywords | cytokinesis / Rho / GEF / ECT2 / Cdc42 / MgcRacGAP |
Research Abstract |
細胞質分裂時のRhoファミリー蛋白質及びその活性化分子ECT2の活性化機構の解析 低分子量GTP結合蛋白質Rhoファミリー(Rho, Cdc42, Rac)は、細胞内の分子スイッチとしてアクチン骨格の再構成に働き、細胞の運動、接着、極性形成等の種々の反応を制御している。また、これらの分子は、細胞分裂に関与することが明らかとなっている。Rhoは、細胞質分裂時に活性化され、収縮環形成に関与する。またその活性化はRho GTPase GEFであるECT2のN末端領域の過剰発現によりその活性化並びに細胞質分裂が阻害される。これらことから、ECT2は細胞質分裂時のRhoのGEFとして働いていると考えられる。しかし、ECT2の活性化のメカニズムは不明である。我々は、ECT2のN末端領域を用い、酵母Two-hybrid systemにてECT2結合蛋白質の一つとしてCIN85を同定した。さらに、種々のCIN85変異体を作成し、過剰発現させた結果、CIN85のN末端領域を含む変異体が細胞質分裂を阻害することを明らかとした。一方、Cdc42については、その活性化体を過剰発現させると細胞分裂異常をきたし多核細胞が誘導される。このことは、Cdc42の活性が低下することが細胞分裂の進行に不可欠であることを示唆している。しかし、その活性および作用機序は不明である。我々は、pull-down法を用いて細胞分裂時におけるCdc42の活性動態を解析した。Cdc42は、分裂中期に強く活性化され、さらに細胞質分裂期にその活性を低下させることを明らかにした。さらに、このCdc42の活性化が、ECT2のN末端領域の過剰発現により抑制されること、細胞質分裂期でのCdc42の活性の低下は細胞質分裂阻害作用のあるGAPドメインに変異を加えたMgcRacGAPの変異体の過剰発現により阻害されることを明らかとした。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Tsuji, T. et al.: "ROCK and mDial antagonize in Rho-dependent Rac activation in Swiss 3T3 fibroblasts"Journal of Cell Biology. 157. 819-830 (2002)
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[Publications] Arakawa, Y. et al.: "Control of axon elongation via an SDF-1α/Rho/mDia pathway in cultured cerebellar granule neurons"Journal of Cell Biology. (In press). (2003)