2002 Fiscal Year Annual Research Report
受容体型チロシンキナーゼRor2とWntシグナル伝達との相互作用の機構解析
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14770051
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大石 勲 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50314472)
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Keywords | 受容体型チロシンキナーゼ / ノックアウトマウス / Ror / 形態形成 / Wnt / 神経堤細胞 / 間葉系細胞 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
形態形成過程における細胞間相互作用において、様々な受容体型チロシンキナーゼが重要な役割を担っている。我々が同定し、解析を行ってきた受容体型チロシンキナーゼRor2は、形態形成とりわけ骨格系、心臓・大血管系及び外性器の器官形成に必須の分子である。しかしながら、Ror2のリガンド分子及びこれらを介する細胞内シグナル伝達機構については不明であった。我々はこれまでに遺伝子欠損マウスの表現型の類似性や物理的な会合動態の解析から、Ror2のリガンドとしてWnt5aを侯補分子と考えていたが、本年度行った遺伝子欠損マウスの詳細な解析により、新たに肺の形成不全、器官の短縮化、腎形成時の分葉異常と発生初期におけるshhの発現動態異常を伴った外生殖器の形成不全が見出された。このようなRor2欠損マウスとWnt5a欠損マウスの表現型の顕著な類似性に加え、Wnt5aと同様Ror2もJNKの活性化に寄与し得ること、両者がXenopusのconvergent extension movementを協調的に制御し得ることなどからWnt5aとRor2が互いにリガンド・レセプターの関係にあることが強く示唆された。これらの知見に加え、Ror2の細胞内領域にWntシグナル伝達の制御分子であるカゼインキナーゼIεや、転写因子Dlx5,Msx2と結合し転写制御に関わるアダプター分子Dlxin-1が会合すること等を見出しており、Ror2を介するシグナル伝達におけるこれら分子の機能・動態の解明が今後の主要課題の一つである。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Iwai K.: "Physical interactions of Dmnk with Orb : implications in the regulated localization of Orb by Dmnk during oogenesis and embryogenesis"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 290. 225-229 (2002)
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[Publications] Yoda A.: "Expression and function of the Ror-family receptor tyrosine kinases during development :"J.Receptor and Signal Transduction. (印刷中). (2003)