2003 Fiscal Year Annual Research Report
歩数を身体活動量の客観的指標として使用するための指針作成に関する研究
Project/Area Number |
14770185
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
小田切 優子 東京医科大学, 医学部, 講師 (90276907)
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Keywords | 身体活動度 / 装着時間 / メモリー機能付加速度計 / エネルギー消費量 |
Research Abstract |
歩数は、国民健康栄養調査において用いられ、身体活動量の客観的指標として広く使用されている。しかし、その計測値は装着している時間内の活動量に依存するため、覚醒している間の装着時間の占める割合(装着率)により評価結果にバイアスが生じる可能性がある。本研究の目的は、メモリー機能付き加速度計を使用して、装着時間、歩数、エネルギー消費量の検討を行うことにより、疫学研究において歩数を身体活動量の指標として評価できる装着状況について検討することである。 本年度研究では、健康教室の応募者という動機付けの高い昨年度研究の対象者とは異なる動機付けの対象者を選ぶ目的で、東京都下の地域住民健診の受診者を対象に、健診会場において研究の趣旨を説明し、協力者を募った。対象者には、メモリー機能つき加速度計の装着を毎日連続して行うことを依頼し、研究同意書に著名を得た後、加速度計を貸与し、健診日当日より装着させ1週間後の健診結果の説明日に直接回収した。加速度計装着時間の把握と自転車、水泳などの歩数に反映されない身体活動の評価のための、装着記録票を作成し、連日合わせて記入を依頼した。対象として協力が得られた人数は24名であり、そのうち毎日の装着記録が得られたのは23名であった。 対象者の装着期間中の平均歩数は8566±3349歩、平均のエネルギー消費量は209±101kcalとばらつきが大きかった。また、装着記録票の結果より、装着の忘れにより一日の装着時間が、昨年度研究において基準値として望ましいと考えられた12時間を下回るデータも多く見られた。 次年度は、装着時間について、年齢差や性差などを考慮した検討を加え、加速度計のデータを補宇する簡便な問診票についても、さらなる工夫を行い、完成を図る。
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