2002 Fiscal Year Annual Research Report
慢性関節リウマチ滑膜マクロファージ選択的発現遺伝子の探索とその機能解析
Project/Area Number |
14770211
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
敦賀 弘道 鹿児島大学, 医学部, 助手 (60336336)
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Keywords | 関節リウマチ / RA / 滑膜 / OA / 滑膜細胞 |
Research Abstract |
1.RA滑膜発現遺伝子の取得 関節リウマチ(RA)患者からTKA時に取得した滑膜組織を用いてRA滑膜cDNAライブラリーを作製し、RA滑膜組織において発現量が亢進している複数個のクローンを取得した。次に、得られたクローンの塩基配列を決定した。その結果、複数個の機能未知クローンが得られた。 2.ノーザンブロット法によるmRNAの各臓器・滑膜における分布の判明 取得クローンのうちIg superfamilyに属するクローンについて、mRNAの各臓器での分布およびRA滑膜、変形性関節炎(OA)滑膜、色素沈着性絨毛結節性滑膜炎(PVS)滑膜での分布をノーザンブロット法にて明らかにした。その結果、ほとんど胎盤や肺にのみ発現し、各臓器において発現量の変動がみられたクローンがあった。そのクローンについてRA滑膜、OA滑膜、PVS滑膜における発現分布を調べたところ、OA滑膜、PVS滑膜と比較してRA滑膜において高い発現が認められた。 3.単球、リンパ球、線維芽細胞におけるmRNA発現パターンの判明 前述のIg superfamilyに属するクローンについて、単球、リンパ球、線維芽細胞を各種サイトカインで刺激したときのmRNA発現パターンの変動を調べた。その結果、単球では刺激によって発現量が減少するが、24時間経過すると発現量はもとに戻った。次に、リンパ球では刺激によって発現量が減少し、単球と異なり、24時間経過後も発現量は戻らなかった。また、線維芽細胞では活性化の有無に関わらず発現はみられなかった。
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