2002 Fiscal Year Annual Research Report
経血管的遺伝子導入法によるウイルス性心筋炎および心不全の病態解明と治療法の開発
Project/Area Number |
14770313
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西尾 亮介 京都大学, 医学研究科, 助手 (00335275)
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Keywords | 心不全 / 心筋炎 / 遺伝子治療 / マウス / サイトカイン / ウイルス / 心筋症 / 心機能 |
Research Abstract |
アデノウイルスペクターを用い経血管的に冠動脈よりマウスの心臓へ注入し、心筋細胞でLac-Z遺伝子を発現させる方法を用い、マウスにおける経血管的な心臓への遺伝子導入方法を確立するの実験を行った。そして、コンダクタンスカテーテルを用いた左室圧容積関係による経血管的な心機能評価を含め、サイトカイン(IL-10,IL-12等)やIκB-α等の遺伝子発現の影響を解析した。これらの研究は、前述の遺伝子のウイルス性心筋炎、拡張型心筋症、および心不全の病態への関与の解明と、サイトカイン等の遺伝子治療法に発展する可能性がある。1.ウイルス性心筋炎マウスモデルにおける血行動態の基礎データ:同モデルにおいて、急性期および慢性期における血行動態上の変化をコンダクタンスカテーテルを用い、左室圧容積関係による経血管的な心機能評価を行った。2.経血管的な遺伝子導入法の検討:微細カテーテルおよび新開発のデバイスを用い動脈からのアプローチにより、心臓組織へLac-Z遺伝子を注入し、その発現をβ-gal assay法により確認した。(特許出願予定) 3.Lac-Z遺伝子発現の時間経過の検討:Lac-Z遺伝子の発現を時間経過から検討した。4.組み替えアデノウイルスベクターの作成:遺伝子組み替えアデノウイルスベクターを既製のキットを用い作成した。5.種々の遺伝子発現の正常マウスにおよぼす影響の検討:種々の遺伝子発現の影響を分子レベルで解析した。また、コンダクタンスカテーテルを用い、経血管的に左室圧容積関係から心機能評価を行い、サイトカイン等の血行動態への影響を解析した。
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Research Products
(1 results)