2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14770428
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
水嶋 淳一 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80256560)
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Keywords | 新生児 / 低体重出生児 / 角質細胞間脂質 / セラミド / 経表皮水分喪失量 |
Research Abstract |
満期分娩児およびNICU入院中の低出生体重児を対象として、在胎期間、双胎、子宮内発育不全の有無、アトピー素因の有無を調査し、その上で(1)正常新生児、(2)双胎による低体重出生児、(3)母体の基礎疾患により子宮内発育遅延がある低体重出生児にわけ、経時的にエバポリメーターを用いた経表皮水分喪失量(TEWL)の測定を行った。生後1,7,28日後にはテープストリッピング法による角質細胞間脂質のサンプリングも行った。 TEWLの測定値(平均値、単位は全てg/m^2/h)は下記のごとくであった。 生後1日後 3日後 7日後 14日後 28日後 正常新生児(n=30) 10.6 16.0 12.9 7.2 10.7 双胎による低体重出生児(n=7) 6.3 8.9 10.0 6.9 21.0 子宮内発育不全がある 7.8 14.9 10.1 7.9 11.5 低体重出生児(n=30) われわれが使用した機器での成人健常人での基準値は5g/m^2/hであり、測定した新生児ではいずれも高い値を示し、未成熟な角層のバリア機能を反映する結果と考えた。正常新生児に比較して低出生体重児では角層のバリア機能はより未成熟で、TEWL値も高い傾向にあると予想したが、双胎による低体重出生児では生後1,3日後、子宮内発育不全がある低体重出生児では、生後1日後の値がむしろ低値であった。TEWL値は心機能や循環血漿量などほかの要因にも影響された結果と考えた。角質細胞間脂質量との明らかな相関は見い出せなかった。 今回対象とした児をを長期経過観察し、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患を発症したか否かによりTEWL値、角質細胞間脂質量に差があったかどうかをretrospectiveに検討する予定である。
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