2002 Fiscal Year Annual Research Report
血管新生因子・癌遺伝子の発現と腫瘍内酸素分圧及び放射線感受性との相関
Project/Area Number |
14770443
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鈴木 義行 群馬大学, 医学部, 助手 (60334116)
|
Keywords | 腫瘍内酸素分圧 / 放射線 / 再酸素化 |
Research Abstract |
放射線照射により腫瘍内の酸素分圧が変化することは,良く知られた事実であり,特に再酸素化は放射線による局所制御の重要な因子とされている.しかしながら,そのメカニズムについては,未だ明らかにされていない.今回,再酸素化のメカニズムを解明する目的にエッペンドルフ型酸素分圧測定器を用い実験を開始した. <実験方法>腫瘍:ヒトependimoblastoma (ヌードマウス大腿皮下に移植.腫瘍短径が1cmとなった時点で実験に使用) 照射:200kV X線で10Gy・1回照射,腫瘍内酸素分圧測定:エッペンドルフ型 ポーラログラフィック酸素分圧測定装置(インターメディカル,P02-100)で,照射前および照射後経時的に(2,6,9,12,24時間後)酸素分圧を測定し(5部位以上),腫瘍を摘出した. <結果> mean ±SD(mmHg) before irradiation 36.0±6.5 (n=28) after 2 hour 33.6±2.4 (n=5) 6 hour 36.5±8.6 (n=5) 9 hour 39.7±6.4 (n=5) 12 hour 53.2±14.5 (n=5) 24 hour 52.1±7.0 (n=3) 酸素分圧は,照射後2時間では軽度減少し,12時間後には放射線照射前より有意に増加した.(つまり再酸素化されていた.)現在,摘出した腫瘍を用いた組織学的に検討中である.
|