2003 Fiscal Year Annual Research Report
高エネルギーX線を用いた定位放射線治療における線量評価の標準化および治療効果
Project/Area Number |
14770465
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University of Health Sciences |
Principal Investigator |
大谷 浩樹 東京都立保健科学大学, 保健科学部, 講師 (10259145)
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Keywords | 放射線治療 / 定位放射線照射 / 電子平衡 / 小照射野 / 電離箱線量計 / 散乱補正係数 / 直線加速器 |
Research Abstract |
定位放射線照射は、治療する領域に正確に一致して線量を投与する治療法である。従って病巣部に高線量を集中的に与えなければならず、その精度が重要となる。現在、頭部における定位放射線照射を行う際には、頭部にLeksell Flameを固定し、その固定具に付いている点などを基準として位置合わせを行っている。しかし、現在行われでいる分割照射では、頭部の外側に基準点があるため、治療ごとにFlameを着脱しなければならず、再現性などの点で問題がある。本研究では治療精度の向上を目的として、頭蓋内における基準点を決定した。 CRを用いたリニアックグラフィーにおいて、照射野を30×30cm^2と1×1cm^2として二重曝射を行った。2×2cm^2、3×3cm^2についても同様に行った。正面像において、病巣部(仮定)の中心と左上顎洞下縁を結ぶ線を0°とし、この線からその他の各基準点と病巣部の中心とのなす角度を測定した。側面像では小照射野(病巣部)の中心と前頭洞下縁を結ぶ線を0°とし、正面像の場合と同様に角度を測定した。 正面像においては、22mm以下の誤差が生じ、側面像においては37mm以下の誤差が生じた。現在、頭部治療を行う際に、35mm以下程度の誤差は生じるものとされているが、多くの施設では1mm以内の誤差で行われている。位置合わせの際に、頭蓋内に基準点を置き、CRを用いたライナックグラフィーでの確認は、病巣部や正常組織が明瞭な描出が可能で、誤差を減らし精度を向上させることができるため、臨床現場において非常に有用なことであった。本研究では正面像と側面像ともに基準点を3点として、さらに基準点となる候補を増やし、精度良くすることが重要であることを示唆した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.Jincho, H.Ohtanii, S.Usui: "The base point in the skull for Stereotactic Radiotherapy, Vol.3."14^<th> Asian Conference of Radiographers and Radiological Technorogists Proceedings.. 138-139 (2003)
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[Publications] H.Ohtani, H.Saitoh, T.Irifune: "An Outline of Standard Dosimetry of Absorbed Dose in External Beam Radiotherapy."14^<th> Asian Conference of Radiographers and Radiological Technorogists Proceedings.. 169-170 (2003)
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[Publications] H.Ohtani, T.Irifune, H.Saitoh: "Dose Distribution in High-Energy Radiation Therapy Room."World Congress on Medical Physics and Biomedical Engineerina Program Book.. 147 (2003)
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[Publications] H.Ohtani, S.Usui, Y.Jincho: "Dose Distribution in Tangential Irradiation for Breast."European Congress of Radiology 2004 Supplement 2 to Volume 14. 389 (2004)