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2003 Fiscal Year Annual Research Report

トランスフェリン結合型ボロン化合物運搬体によるBNCT用腫瘍送達システムの開発

Research Project

Project/Area Number 14770472
Research InstitutionTeikyo University

Principal Investigator

笠岡 敏  帝京大学, 薬学部, 助手 (90338690)

Keywordsリポソーム / トランスフェリン / BNCT / PEG / DDS
Research Abstract

本研究では、BNCTに応用できるホウ素送達システムの開発を行い、平均粒径122(nm)、^<10>B平均含有量35(μg/μmoll lipid)、リポソーム1ベシクルあたり15個程度TFが結合されたTF-PEG-リポソームを調製することに成功した。
このリポソームは、TF非結合型リポソームと比較して、マウス大腸癌Colon26細胞への有意な取り込み効率の増加が認められた。さらに過剰のTFによって阻害がみられたので、TF受容体を介したエンドサイトーシスによる取り込みであることが明らかとなった。また、BNCT施行時、Colon26細胞、及びヒト膵臓癌AsPC-1細胞においてTF-PEG-リポソームによる有意な抗腫瘍効果が認められた。特に細胞外の^<10>Bを除去した後に、1×10^<12>フルエンスの中性子照射を行った場合、その他のボロン化合物では殆ど抗腫瘍効果を示さなかったのに対し、TF-PEG-リポソーム群のみが高い抗腫瘍効果を示した。これは、TF-PEG-リポソームが細胞内に取り込まれ、核の近傍でα線を放出しているためであると考えられた。また、Colon26担癌マウスにおいて、72時間以上の腫瘍組織における顕著な^<10>B保持能を持つことが示され、効果的なBNCTを行える可能性が示された。
また、カフェイン溶液を含有した培地で、BSH封入TF-PEG-リポソームを用いたBNCTを行うことによって、含有しない培地と比較して、有意に高い抗腫瘍効果が認められた。さらに、カフェイン封入TF-PEG-リポソーム併用によっても、同様に高い抗腫瘍効果が見られた。カフェインによる放射線増感作用が、α線による殺細胞効果を目的としたBNCTにおいて、有用であることが示された。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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