2003 Fiscal Year Annual Research Report
強迫性障害の臨床症状の変化とPET,SPECTの変化を評価する研究
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14770511
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
吉田 卓史 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (10315955)
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Keywords | OCD / SPECT / 認知行動療法 / SSRI / JY-BOCS |
Research Abstract |
強迫性障害の臨床研究並びに生物学的成因の解明についての研究経過の概要を報告する。 まず、臨床的には、従来から有効とされるSSRIに新規非定型抗精神病薬を付加投与し増強療法を試みている。現在、対象数は比較的少ないが、SSRIに新規非定型抗精神病薬の付加投与が一定の有効性を有することを示唆する結果が得られつつある。今後、症例数を増やし、報告を検討している。なお、薬物療法のみにて期待される程度の改善を認めない際には、認知行動療法を併用し、その治療技法に工夫を重ねている。上記の各種治療技法とその反応性について因子解析を行っている。同時に、治療経過において、Y-BOCSによる強迫症状評価、Wisconsin Card Sorting Test、Stroop Test, Verbal Fluency Test, Trail Making Test等の認知機能評価、SPECT (Single Positron Emission Computed Tomography)による脳血流評価を行っている。現在SPECT施行により得られた脳血流データをSPM softwareにて正常対照と比較解析し、OCD群は正常群に比して頭頂葉における脳血流亢進が認められるという結果が得られつつある。併せて、Y-BOCSスコアや各種認知機能との相関解析を行っている最中である。さらに、治療前後における脳血流の変化を現在SPMにて解析している。OCDにおける脳血流変化の縦断的研究は、2004年4月1日現在、殆どなされておらず、OCDの生物学的成因の解明に寄与することが期待される。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 吉田卓史, 多賀千明, 福居顯二: "強迫性障害の病因 心理社会的病因(人格的、精神力動的病因)"日本臨床 別冊精神医学症候学I. 38. 438-441 (2003)
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[Publications] 山下達久, 西岡端子, 松尾晃治, 吉田卓史, 多賀千明, 和田良久: "強迫性障害を発症した青年期一卵性双生児の家庭内力動 その家族合同面接の家庭から"臨床精神医学. 32(11). 1141-1418 (2003)
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[Publications] 吉田卓史, 児玉穣, 富永敏行, 山下達久, 福居顯二: "外相体験を発症し,EMDRにてスムーズに認知行動療法に導入できたOCDの1例"強迫性障害の研究. 4. 87-91 (2003)
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[Publications] 多賀千明, 吉田卓史, 太田純, 福居顯二: "結婚・妊娠・出産・育児に関わる女性のOCD患者について"強迫性障害の研究. 4. 17-22 (2003)
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[Publications] 北林百合之介, 多賀千明, 吉田卓史, 岸川雄介, 福居顯二: "強迫性障害の病因 生物学的病因"日本臨床 別冊精神医学症候学I. 38. 434-437 (2003)