2002 Fiscal Year Annual Research Report
一卵性双生児のリンパ芽球を用いた躁うつ病候補遺伝子の網羅的探索研究
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14770522
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
垣内 千尋 理化学研究所, 精神疾患動態研究チーム, 研究員 (90342766)
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Keywords | 双極性障害 / 一卵性双生児 / 不一致例 / DNA microarray / リンパ芽球 |
Research Abstract |
理化学研究所・脳科学総合研究センターにおける倫理委員会承認のもと、一卵性双生児不一致例2組、対照例1組(いずれもボランティア)に口頭及び書面にて研究の意義、方法を十分に説明した上で同意を得た上で末梢血を採取した。末梢血からリンパ球をFicollにて分取、B95-8細胞株由来EBウイルスを用い芽球化した。芽球化したリンパ球は、培養を行い、採血後8週間の時点でTrizol (Gibco BRL)に回収した。その後total RNAを抽出し、Superscript Choice system (Gibco BRL)にてcDNAを作製、さらにRNA Transcript Labelling Kit (ENZO)を用いてビオチン化cRNAを合成しDNA microarray実験に供した。DNA microarrayは、Affemetrix社のGeneChip protocolに従って行った。Test2chipにてRNAのqualityを検定後、Hu95FLチップを用いhybridizationを行っている。得られたデータの解析は解析ソフトGenespring (Silicon Genetics)を用いて行い、現在解析中である。なおそれぞれの双生児において一卵性の確認を行っている。リンパ球よりDNAを抽出し、卵性診断キット(Applied Biosystems)を用いて卵性診断を行ったが、全遺伝子マーカーが一致しており一卵性の可能性が高いと判断された。今後DNA microarray結果の解析から得られた遺伝子の中から病因候補となりうるものを選び、関連研究を含め検討を行っていく予定である。
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