2002 Fiscal Year Annual Research Report
Acticon nepsphincterを用いた新肛門再建の実験的検討。〜直腸切断術後の臨床応用を目的として〜
Project/Area Number |
14770655
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
松岡 弘芳 杏林大学, 医学部, 助手 (60301488)
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Keywords | 直腸癌 / 排便機能 / 新肛門 / 陰部神経 |
Research Abstract |
【目的】Acticon neosphincterを用いた直腸切断術後新肛門再建の実験的検討の一環として直腸癌手術症例に陰部神経伝導速度検査等の生理機能検査を行い、排便機能と併せた評価を施行。満足度判定困難な動物における新肛門再建時の客観的指標を作成することを目的とした.【対象・方法】2002年9月より直腸癌にて前方切除術を施行された12例とコントロール群(結腸切除術を施行された)11例を対象とした。陰部神経伝導速度測定(PNTML)、直腸肛門内圧検査と排便に関するアンケートを、術前と術後早期(3・6ヶ月)に施行。PNTMLでは、フィンガーマウントタイプのSt.Marks' pudendal electrodeを用い、反射の出現、伝導速度測定等を測定した.直腸肛門内圧検査はstation pull through methodをwater perfusion catheterを用いて施行した.【結果】直腸癌症例は12例でいずれも括約筋温存手術が施行された.術後フォローアップを施行し得た直腸癌6症例(いずれも低位前方切除例)の両側平均陰部神経伝導速度はコントロール群8例と比し有意に延長(2.8 vs.2.4 msec.)しており、排便回数も有意に多く(4.3/日vs.1.5/日)認められ、排便に関し不満足であると答えた.術後肛門括約筋内圧検査は特に直腸癌術後にはコントロール群比して低い傾同を示したが有意差は認められなかった。【結語】陰部神経伝導速度検査は排便機能不満足群の客観的指標として有用な検査法で、動物における主観的評価の参考になりうることが示唆された。
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