2003 Fiscal Year Annual Research Report
運動能の制御による悪性腫瘍の基底膜浸潤・転移の抑制法の開発
Project/Area Number |
14770735
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
播广谷 勝三 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (40335972)
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Keywords | 骨肉腫 / Ewing肉腫 / 浸潤 / 運動 / 腫瘍壊死因子 |
Research Abstract |
われわれは、これまでにマトリゲルを用いとin vitro invasion assay等を用いて基底膜浸潤における分子機構を明らかにしてきた。従来の研究成果を発展させ、腫瘍細胞の運動能の解析のもと、運動に関与する遺伝子発現の制御による浸潤・転移抑制法の実用化の道を探ることを目的としている。腫瘍壊死因子(TNFα)により7種類のヒト骨肉腫細胞株において基底膜浸潤能が亢進することを確認した。さらに、基底膜浸潤に重要な3つの段階である接着、基質分解、運動に関しても種々の反応を示すことが確認されたが、これら3段階の中で細胞の運動が基底膜浸潤に最も相関していると考えられた。また、われわれはTNFαによって亢進する運動において転写因子であるNFκBを介した分子機構の関与の可能性を報告した。現在、これらの骨肉腫細胞においてTNFαによって促進される運動能、基底膜浸潤能を規定している分子機構の解析中であり、今後その分子を標的とした細胞の運動、浸潤の抑制を試みる予定である。 また今年度には、骨軟部悪性腫瘍の中で骨肉腫と並んで高悪性度を示すEwing肉腫の転移・浸潤についても検討を加えた。臨床的には脊柱管周囲に発生する未熟神経外胚葉性腫瘍(PNET)や骨外性Ewing肉腫は極めて稀であるが、予後不良である。その臨床的特徴を検討するため、経験した4例を報告し、過去に英文論文に報告された28例についてreviewして報告した。
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Research Products
(1 results)