2002 Fiscal Year Annual Research Report
ノシセプチンの疼痛に及ぼす影響の検討-ノルアドレナリン作動性神経との関連
Project/Area Number |
14770757
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
大川 浩文 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (40322953)
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Keywords | ノシセプチン / ノルアドレナリン / α2アドレノセプター / ラット |
Research Abstract |
ノシセプチンと痛覚伝導に重要なアドレナジック受容体との相関を検討する為、in vitroでノルエピネフリンの放出を指標とし、両者の関係を検討した 体重250-300gの雄性Wistar系ラットから作成した大脳皮質スライス標本を用い、ノルアドレナリン神経刺激薬としてはα2アンタゴニストのヨヒンビン、ノルアドレナリン神経抑制薬としてα2アゴニストのクロニジンを加え各々、10分間37℃でインキュベーションした(各群n=6)。各試薬の投与量は10^<-8>、10^<-7>、10^<-6>、10^<-5>、10^<-4>、10^<-3>Mとした。ヨヒンビンにより大脳皮質標本からのノルアドレナリン放出は最大約160%増加し、クロニジンにより、同ノルアドレナリン放出は最大約50%減少した。このモデルを用いてヨヒンビン10^<-3>Mでインキュベーションした大胆皮質標本に10分後のノシセプチン10^<-6>Mを添加し、更に10分間37℃でインキュベーション、放出されたノルアドレナリンを定量した。その結果、ノシセプチンはノルアドレナリン量に影響しなかった。ノシセプチンのノルアドレナリン作動性神経に及ぼす影響はα2アドレナジック受容体に直接影響する以外の機序が関与することが示唆され、詳細については検討中である。
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