2002 Fiscal Year Annual Research Report
塩基配列決定による子宮頚癌、異形成、健常女性の網羅的HPV型データベースの構築
Project/Area Number |
14770861
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
安里 剛 琉球大学, 医学部, 助手 (40253950)
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Keywords | HPV / 塩基配列決定 / 子宮頸癌 |
Research Abstract |
本研究は、沖縄県の子宮頸癌患者、異形成患者、健常女性におけるHPVの感染率、HPV型・バリアントを網羅的に明らかにすることを目的とする。具体的には、HPV DNAをL1コンセンサスプライマーを用いたPCRにより検出し、陽性検体のPCR産物の塩基配列を決定することによりHPV型・バリアントの同定を行っている。その結果、頸癌群(約300例)ではHPV陽性率は約90%であり、25種類の型・バリアントが同定された。また、異形成群(約120例)では陽性率約70%で22種類が同定された。さらに正常群(細胞診正常の健常女性約4,000例)では陽性率約10%で37種類が同定された。3群を合わせると40種類が同定され、公開データベースにマッチしない型を4種類(新1〜4)、candidateとして登録された型と一致するものを1種類含んでいた。また、32型、71型、86型、新1〜4は正常群にのみ見られた。一方、頸癌群と正常群を比較すると、HPV感染によるオッズ比は全体で61.9(95%CI=47.5〜80.8)であった。型別に見ると、オッズ比が10を越えたものは、18型147.2(56.8〜381.6)、16型132.5(75.5〜232.6)、58型76.3(32.0〜182.0)、66型73.6(12.1〜447.1)、33型41.5(18.0〜95.8)、59型39.3(10.3〜149.2)、68型のバリアント29.4(6.9〜125.5)、52型26.3(14.9〜46.3)、31型24.5(9.0〜67.2)、56型のバリアント19.6(7.4〜52.0)、35型14.5(6.4〜33.1)、53型10.9(3.6〜33.0)などであった。現在、更に同定を進めるとともに病型別、年齢別の解析を行っている。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Maehama, T., et al.: "Prevalence of human papillomavirus in cervical swabs in the Okinawa Islands, Japan"Arch.Gynecol.Obstet.. 267・2. 64-66 (2002)