2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14770896
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
赤埴 詩朗 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80322189)
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Keywords | 上咽頭癌 / Chemo-Radiation / Galectin-3 / アポトーシス |
Research Abstract |
1.上咽頭癌及び正常組織におけるGalectin-3の発現の解析 当施設の上咽頭癌約50症例が研究対象である。Chemo-Radiation前の上咽頭癌及び周囲正常組織の生検標本を用いてABC法にて顕微鏡下にGalectin-3を同定しまた同時に良性腫瘍や異形成等の前癌病変においても同様にGalectin-3を同定しその比較定量を行なった。正常粘膜ではGalectin-3の発現は抑えられているが上咽頭由来のポリープでは炎症細胞浸潤の程度によりその発現レベルが左右されることが判明した。加えてGalectip-3の発現が正常粘膜、異形成、癌といった一連の過程で正の相関をもって増加することも判明し一定の研究成果があったがGalectin-3の発現の程度と腫瘍分化度等の予後因子ならびに再発、生命予後との関連については症例数を増やして解析中である。 2.上咽頭癌の薬剤耐性におけるGalectin-3の関与 上咽頭癌細胞株が得られなかったため生検目的で切除した上咽頭癌組織切片から細胞浮遊液を作製した後Single Cell Cultureを行い現在新たな上咽頭癌細胞株を樹立した。樹立後この上咽頭癌細胞株にベクタを用いてGalectin-3のcDNAを形質導入し(以下Transfectantと記す)、このTransfectantのおいてGalectin-3の発現が増大されることを確認し、次にベクタのみを形質導入した対照との間でシスプラチン感受性、シスプラチンによるアポトシス誘導等を細胞生物学的手法を用いて比較検討した。結果Transfectantはシスプラチン抵抗性を持ちシスプラチン処理におけるGalectin-3の抗アポトーシス機能の関与が示唆された。
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