2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14770919
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
鈴木 立俊 北里大学, 医学部, 助手 (60265634)
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Keywords | 嚥下 / 加齢変化 / ミオシン重鎮 / 神経筋接合部 |
Research Abstract |
嚥下機能は病的原因のみならず加齢変化により低下するが、ラットを用いて検討した。喉頭機能の一部である誤嚥防止機能の加齢変化の間接的証明として筋肉のタンパク成分をみた。甲状披裂筋、外側輪状披裂筋において加齢変化による筋内の筋のミオシン重鎖分画(MHC)が町,type IIx、すなわち筋収縮速度が遅い筋に変化していた。しかしながら後輪状披裂筋においては明らかな加齢変化は見られなかった。甲状披裂筋の神経筋接合部を観察するため蛍光免疫三重染色を行ったところ、加齢変化により神経筋接合部の形態が崩れ、アセチルコリンレセプターが空包化もしくは点状化し、その占有面積が減少していた。この二つの結果は加齢変化での筋および神経筋接合部への影響と思われ、その機能低下に関わることが予想された。 嚥下口腔期に関与すると考えられるオトガイ舌筋は甲状披裂筋、外側輪状披裂筋に近い開配パターンを呈し、type IIb MHCが優位であり、加齢変化に従いtype IIb MHCに変化している所見がえられた。嚥下第二期に関与する下咽頭収縮筋はtype IIb MHCが優位でありオトガイ舌筋に比して遅筋であると考えられるが、加齢変化による変化はみられなかった。オトガイ舌筋の神経筋接合部の染色では甲状披裂筋における同様の変化がみられた。下咽頭収縮筋は嚥下時に反射的に弛緩しており、後輪状披裂筋と同様の動きをする。すなわち筋収縮よりも筋弛緩作用が重要である筋は加齢変化を受けにくいのではないかと推測された。年齢変化に嚥下運動の抑止は難しいが、リハビリテーションやサプリメント的な薬物により筋老化を防ぐことは可能と考えられ、その部分を含めた研究で治療につながるヒントが見いだせると思っている。
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