2004 Fiscal Year Annual Research Report
放射線性口内炎の免疫学的発生機序について-in vitro study-
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14770920
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Research Institution | Kitasato Institute |
Principal Investigator |
中島 正己 社団法人北里研究所, 北里研究所メディカルセンター病院, 研究員 (60327418)
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Keywords | 放射線性口内炎 / 頭頚部腫瘍 |
Research Abstract |
放射線治療は、頭頚部領域の悪性腫瘍においては、放射線感受性が高いものが多いことから、有効な治療法として、従来から積極的に活用されている。しかし、放射線照射中ある程度の期間が経過すると、放射線による口内炎が頻発し、治療の妨げとなっている。そこで、我々は、ラットを用いてその口腔周囲に実際に放射線を局所照射、実験的に口内炎を発生させ、組織学的、免疫学的影響について比較検討しようと試みた。 その結果、ヒトであれば、2Gy/day約40Gy程度で放射線性口内炎を生じるのだが、ラットの場合は、その約2〜3倍の開きがあることが判明した。この差異に注目し、ラットの放射線耐性の原因について究明すれば、ヒトの口内炎にフィードバックすることで、放射線性口内炎に対する治療が前進しうると考えられた。 以前の予備実験では、1日照射線量4Gy、総照射線量100Gy照射したラットにて、肉眼的にびらん・潰瘍の発生を認めていた。今回、前回の反省から放射線感受性がラットよりも人間に近いとされているモルモットを用いることでより短期間に確実に口内炎が発生する条件を検討した。その結果、1日照射線量4Gy、総照射線量40Gy照射したモルモットにて、肉眼的にも、組織学的にも潰瘍の発生を認め、より有用で、人間に近い実験モデルの可能性が示唆された。その成果は、2004 AAO-HNSF Annual Meeting Research Forumにおいて発表した。 また、今後ヒトおよびラットの血液や、口腔粘膜細胞などを採取し、実験的に放射線を照射する。その放射線量、照射時間の差異によって、ヒト-ラット間で、免疫学的変化を考察する予定である。
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