2002 Fiscal Year Annual Research Report
Genechipによる頭頸部部癌の発生および抗癌剤耐性機構の解明
Project/Area Number |
14770927
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
松山 一夫 日本大学, 医学部, 助手 (40333108)
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / oral squamous cell carcinoam / メッセンジャーRNA / messenger RNA / ジーンチップ / gene chip |
Research Abstract |
治療として根治的切除術を行った口腔内扁平上皮癌の5症例について、承諾書をとって腫瘍組織、周囲の正常組織を採取して迅速凍結保存を行った。それらの検体よりRNAを抽出し、まずRNAのqualityをチェックして良好であることを確認した。次いでそのRNAを鋳型としてreverse transcriptionにてcDNAライブラリを作成し、同一固体の正常由来、腫瘍由来で別々の蛍光ラベルを行って、3800個のロングオリゴを付着させたClontech社製のグラスアレイ(Atlas^<TM> Glass 3.8 Mciroarray)に競合的ハイブリダイズを行った。そのグラスアレイの蛍光をスキャナー(phosophoimager)にて検出した。現在、そのデータをパソコンソフトにて解析中である。まず、正常組織との対比で腫瘍に特異的に発現しているメーセージ群を明らかにし、そのうち5症例全てに共通して発現しているものを抽出する。それらの遺伝子が頭頸部腫瘍発生に関与している可能性が高いが、発現の多い順から各腫瘍について本当に過剰発現しているかどうかをquantitative RT-PCRで定量を行い確認する。尚、当初はGene chipで遺伝子発現の検討を行う予定であったがGene chipは再現性に劣るとの報告があるのでcompetitive hybridyzationにて発現を検討するmicroarrayを採用した。 抗癌剤耐性については口腔底扁平上皮癌由来のKB細胞は既にMTT法にてシスプラチン感受性であることが判明している。ヌードマウス皮下に注射して作成したKB細胞塊から、マウス腹腔内にシスプラチンを毎週投与しても尚かつ残存したシスプラチン耐性と思われるKB細胞を再培養してシスプラチン耐性KB細胞を確立した。親KB細胞と耐性KB細胞について同様にmicroarrayにて発現を比較し、耐性に関与する遺伝子を見つける予定である。
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