2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14770950
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
黒岩 さち子 信州大学, 医学部附属病院, 助手 (60313863)
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Keywords | アポトーシス / 網膜虚血再灌流障害 / 転写因子 / DNAマイクロアレイ |
Research Abstract |
本年度は、ラット網膜虚血再灌流障害モデルにおけるアポトーシス関連因子発現についてDNAマイクロアレイで検討し、増幅の認められた転写因子についての組織学的検討を加えその局在確認を中心とした。 1. 再灌流後12時間の摘出網膜よりPoly(A)RNAを抽出し、Poly(A)RNAと3'末端にT7promoter配列を含むoligo-dT primerにより、二本鎖cDNAを合成した。Biotinで標識した、antisence cRNAをプローブとしAffymetrix Gene Chip RATU34Aとハイブリダイゼーションさせた。ラベルした蛍光強度をコントロールと比較することによって、262のクローンにおいて平成2.1倍以上の増減が認められた。Jun,fos,mycなどの転写関連遺伝子4-44倍に増加していた。 2. 1の結果をもとに転写因子について免疫組織化学検査を施行した。結果はTUNEL陽性細胞と同一細胞で発現増加が認められる因子とグリア細胞に強い発現を示す因子とがあった。c-jun、cycline D1等はTUNEL陽性細胞と同一細胞で発現していたのに対し、fra-1,Jun BではTUNEL陽性細胞と異なる細胞で発現していた。 3. 更に、グリア細胞に特異的なS-100抗体との二重染色によりfra-1,jun Bの発現はグリア細胞であるアストロサイト及びミューラー細胞で発現が確認できた。 4. 1-3で得られた情報をもとに網膜虚血再潅流障害において転写因子の発現の経時変化を検索するため、RT-PCRによる検討を現在進めている。
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