2002 Fiscal Year Annual Research Report
肺形態形成の正常および低形成肺モデルにおける遺伝子発現制御に関する研究
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14770986
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
羽藤 晋 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70327542)
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Keywords | 低形成肺 / 横隔膜ヘルニア / 肺発生 / 動物モデル / ナイトロフェン / RLGS法 / 遺伝子発現 / エピジェネティック |
Research Abstract |
1.低形成肺動物モデルの作成 動物モデルとして以前より用いていたSDラット及びCD1マウス胎仔を用いた。妊娠8.5日の母CD1マウスにナイトロフェン(2,4-dichlorophenyl-p-nitrophenyl ether)25mgをまた9.5日の母ラットに100mgをオリーブオイルを溶媒として経口投与した。胎仔には30〜70%の確立で横隔膜ヘルニアを認めた。またコントロールとしてオリーブオイルのみを投与した妊娠CD1マウス及びSDラットを用いた。 2.胎仔肺よりゲノムDNAを抽出 マウスにおいては胎生10日以降に肺を認めるため、10日以降の肺を胎仔より摘出し、即座に液体窒素下に凍結し、蓄積した。同時にISH用、免疫染色用保存検体も作成した。約5μgのゲノムDNAを抽出するための胎仔肺を収集した。(1)コントロール胎仔肺、(2)低形成胎仔肺それぞれに対して、胎生12、14、16、18、出生直後のサンプルを作成を試みた。しかしながら胎生10日のサンプル収集には成功していない。ラットにおいては胎生12日以降で肺の形成を認める。マウスと同様に胎生14、16、18、20、出生直後のコントロール、及び低形成肺を作成した。 3、DNAの抽出 各々のサンプルよりゲノムDNAを抽出し、電気泳動により機械的な切断のない良質のDNAを確認した。 3.RLGS法でのプロフィール作成 続いて、RLGS法を用いて各検体の二次元泳動プロフィールを作成した。 標識部に用いる制限酵素は最も一般的に用いられるCpGアイランドを標的とするNot Iを用いた。 RLGS法の不安定性によりサンプル数分のプロフィールが得られていない。 スポット変化の検討はまだ行っておらず、今後プロフィールが集まり次第進めていく。
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