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2002 Fiscal Year Annual Research Report

歯根膜樹状細胞の役割(免疫担当細胞として以外の働きに関する研究)

Research Project

Project/Area Number 14771013
Research InstitutionMatsumoto Dental University

Principal Investigator

川原 一郎  松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (20319114)

Keywords樹状細胞 / 歯根膜 / 破骨細胞 / 歯の移動 / 骨吸収 / 骨形成
Research Abstract

樹状細胞は強力な抗原提示細胞として知られ,免疫担当細胞の分化発達を促す役割も明らかとなってきた.一方で,樹状細胞が破骨細胞の分化発達や骨表面へのリクルートに関わっている可能性があり,我々はラット歯根膜の樹状細胞と破骨細胞の関係を検討した.既に我々が報告したが,ラット歯根膜では歯の移動に伴って破骨細胞は特定領域に局在する.そして樹状細胞は破骨細胞とは明瞭に棲み分け的に分布していることが明らかとなっている.今回はラット臼歯を実験的に移動させ,歯根膜の破骨細胞の分布領域が変化するときに,樹状細胞がどのように変化するかを観察検討した.その結果,歯根膜での破骨細胞の分布領域の変化に伴い樹状細胞も分布領域を変化させ,明らかに破骨細胞と連動した分布の変化が認められた(公表準備中).また,今回の実験系では通常の組織ではあまり見られない幼若な破骨細胞と樹状細胞が多く観察でき,これらの細胞の分化発達過程を形態的に観察するのに適したモデルであることが確認できた.さらに,樹状細胞と破骨細胞の分化発達経路に関しても両細胞ともに骨髄由来といわれ,単球系を介して歯根膜で分化すると考えられ,今回の実験結果をふまえて両細胞の特殊な関係がさらに強く示唆された.歯根膜において,破骨細胞が骨吸収領域に分布し,樹状細胞が歯根膜および歯槽骨増殖の領域に特異的に分布することは,歯の移動に伴う歯根膜改造現象にこれらの細胞がそれぞれ重要な働きを担っている可能性が示唆された.特に,破骨細胞の分化発達の過程で,樹状細胞が直接の細胞接触によって情報の伝達,刺激を行っている可能性があり,透過型電顕による細胞膜接触の超微細構造を研究中であり,一部は日本骨代謝学会(2002年7月、岡山)において公表した.

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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