2002 Fiscal Year Annual Research Report
歯性感染性心内膜炎の起炎菌と血管内皮細胞の付着認識機構の研究
Project/Area Number |
14771026
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
田村 晴希 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (30316393)
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Keywords | antigen I / II / degenerate PCR / gene-walking / 心内膜炎起炎菌 / 血管内皮細胞 |
Research Abstract |
心内膜炎の病巣から分離され、クローン化されたStreptococcus intermedius GAI-1157株を用い、菌体表層タンパク質抗原であるantigen I/IIをdegenerate PCR法で検討した。口腔連鎖球菌間で保存度の高い領域に縮重プライマーを設定しPCRを行い、塩基配列を決定した。その結果、この断片がantigen I/II塩基配列と相同性を示した。次にこの遺伝子の全長にわたる遺伝子配列構報を得るために、gene-walking法を用い、周辺域6.1kbの塩基配列を決定し、DDBJ/EMBL/GenBankデータベースに登録した(アクセッション番号AB045140)。S.intermedius のantigenI/II (Pas)は1310アミノ酸からなると予想され、antigen I/IIに保存される反復領域A領域とP領域は単純化され、繰り返し単位が1つであることがわかった。Streptococcus mutans PAcと70%のアミノ酸一致率を示した。 ラットとマウスを用いて心内膜から内皮細胞を分散し、初代培養を試みた。内皮細胞の同定にvon Willebrand抗体を用いた。現在、細胞の増殖が悪く、培養条件を検討中である。 Toll-like receptor 2,3,4のmRNAの発現を検討するために、ラット末梢血白血球より抽出したmRNAをRT-PCRに用いた。その結果、わずかにtlr3の発現が認められた。
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