2002 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト口腔組織由来細胞における早期増殖応答タンパク質の発現と成長因子によるその影響
Project/Area Number |
14771033
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
田村 功 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (70278571)
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Keywords | ヒト / 口腔組織 / 線維芽細胞 / 早期増殖応答タンパク質 / EGR / 成長因子 |
Research Abstract |
早期増殖応答タンパク質(Early Growth Response, EGR)は,Znフィンガードメインをもつ転写因子で,細胞増殖の重要な制御因子と考えられている.本研究で,ヒト歯根膜線維芽細胞(PLF)におけるEGR-1およびEGR-2の発現性を検索して,PLFの増殖とEGRとの関連を検討した. 1.ヘルシンキ条約に則り,同意を得た13名の患者様にいただいた抜去歯から歯根膜線維芽細胞(PLF)を3株,歯髄線維芽細胞を10株,採取・単離した. 2.PLFをDulbecco's Modified Eagle Medium (DME)のみで2日間培養した後,10%ウシ胎仔血清(FCS)含有DMEで15,30,45,60,そして120分間それぞれ培養して,増殖の指標として5-Bromo 2'-deoxyuridine取り込み量をELISA法で測定したところ,FCS添加後45分でピークを示した. 3.EGR-1およびEGR-2の発現性をImmunocytochemistry, Western blotで検索した.その結果,EGR-1タンパク質は15分後から発現の増加が認められ,特に30分後での局在は核やその周囲に集中していた.EGR-2は30分後をピークとし,45分後で核やその周囲で強い反応が認められた. 4.EGR-1 mRNA,EGR-2 mRNAはともに添加後15分から発現したことをNorthern blotから明らかにした. 以上の実験結果から,PLFの増殖において,EGR-1,-2ともに増殖の制御に役割を果たし,EGR-1がより早期に機能発現することが示唆された.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 田村 功: "ヒト歯根膜線維芽細胞におけるEarly Growth Responseの発現"歯科基礎医学会雑誌. 44巻5号抄録集. 428 (2002)
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[Publications] Tamura I et al.: "Expression of EGR-1 and EGR-2 in human periodontal ligament fibroblast"Mol Biol Cell. 13巻supplement号. 160a (2002)