2002 Fiscal Year Annual Research Report
PTHrPを過剰発現させた口腔扁平上皮癌細胞の性質
Project/Area Number |
14771045
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Research Institution | Ohu University |
Principal Investigator |
阿部 匡聡 奥羽大学, 歯学部, 講師 (10254872)
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Keywords | 口腔癌細胞 / PTHrP / プロモーター / ルシフェラーゼアッセイ / 活性型ビタミンD |
Research Abstract |
ヒトPTHrP遺伝子の下流側プロモーター(P2/P3)の領域を含む1368bpの遺伝子フラグメント(P3の転写開始点を+1として-1353〜+15bp)をルシフェラーゼベクター(PGV-B2)の上流に組み込んだreporter constructを作成した。さらに、この遺伝子フラグメント内の制限部位を利用して、プロモーターの上流側の領域を欠失させた3種類のdeletion construct (-937〜+15,-773〜+15,-476〜+15)を作成した。これら4種類のreporter constructをリポフェクション法により、口腔癌細胞HSC-3にトランスフェクションし、1,25-dihydroxyvitamin D_3 (1,25(OH)_2D_3)(10^<-8>M)を48h作用させた。ルシフェラーゼアッセイの結果、-1353〜+15,-937〜+15の領域を含むconstructでは1,25(OH)_2D_3による有意な転写活性の低下が認められたが、-773〜+15,-476〜+15のconstructtでは変化がみられなかった。従って、-937〜-773の領域に、1,25(OH)_2D_3による負の応答に関与するシスエレメントが存在することが判明した。次に、この領域内に、ビタミンD応答性エレメントの候補となるDNAモチーフを検索し、2つの配列を選定した。これらの配列を含むオリゴヌクレオチドを合成し、SV40プロモーターを有するルシフェラーゼベクター(PGV-P2)の上流に組み込んだ。現在、これらのreporter constructをHSC-3細胞にトランスフェクションし、1,25(OH)_2D_3による転写活性の制御について検討している。
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