2002 Fiscal Year Annual Research Report
多血小板血漿(PRP)を応用した歯科インプラント早期荷重に関する実験的研究
Project/Area Number |
14771099
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
安藤 浩伸 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (40285466)
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Keywords | 口腔インプラント / 多血小板血漿 / 組織形態計測 / 早期荷重 |
Research Abstract |
多血小板血漿(PRP)は、骨組織の創傷治癒を調節、促進することが可能であるが、歯科インプラントのOsseointegrationに及ぼす影響については十分に検証されていない。さらに、その後の咬合負荷という臨床では最も問題となる事項についての検討も未だ十分には明らかにされていない。そこで、本研究では、多血小板血漿(PRP)を併用したインプラント周囲骨組織の構造や形成時期を、イヌを用いた動物実験により病理組織学的、組織形態学的に検索し、インプラントに咬合負荷を開始する時期が、どの程度従来の方法より短縮できるかを比較検討する。平成14年度は、実験動物(イヌ)の静脈血からPRPを分離し各成分の分析を行った後、Osseointegration型のチタン製インプラントをイヌの下顎骨に埋入するため、術前の抜歯を行った。多血小板血漿(PRP)の生成に関しては、先ずイヌの静脈血20mlを採血後、遠心分離器を用いて1回目の分離を行った。上層の液体成分は、再度遠心分離器にて2回目の分離を行い、PRPを分画した。採取されたPRP2mlは、濃縮度を確認するため、濃縮血小板数と未分離血液の血小板数をカウントし、血小板の濃縮度を計測した。その結果、今回実験に使用したプロトコールでの濃縮倍率は、約4倍であることを確認した。これらの結果から生成されたPRPは、十分実験に供することが確認されたため、実験動物(イヌ)にチタン製インプラントを埋入する前準備として、両側下顎第2〜3前臼歯および第1後臼歯の抜歯を行った。抜歯後から軟性飼料を与え、抜歯後4ヵ月の治癒期間を設けた後、両側抜歯相当部に純チタン製スクリューインプラントを計4本臨床術式に準じて埋入する予定である。
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