2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14771170
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岡本 亨 北海道大学, 病院, 助手 (30301914)
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Keywords | フィブロネクチン / 滑膜細胞 / MMP / ザイモグラフィー / TIMP |
Research Abstract |
仮説1:酸化ストレスによって非酵素的に分解生成されたFn-fが直接もしくは間接的にMMPを活性化する。 ファイブロネクチンの非酵素的分解産物のMMP産生への関与は陰性であった。一方、ファイブロネクチンの120kDaドメインがインテグリンを介して、MMP2、9の産生を向上させることをザイモグラフィーで確認した。ザイモグラフィーで得られたバンドがMMP2、9であることを二重チェックする目的で、SDS-PAGE後western blottingによってそれぞれがMMP2、9であることを確認した。ザイモグラフィーの結果同様、120kDaドメイン濃度依存的に、MMP2、9の産生が増大していた。 よって、MMP2,9のupregulateには細胞外基質であるファイブロネクチン、特に120kDaドメインのインテグリンとの結合が必要であることが示唆された。 今後は、顎関節症患者の滑液分析も平行して行い、特に分解産物に着目して分析を進めていく必要が確認された。 仮説2:酸化ストレスを受けたTIMPのMMP結合能力は低下する。 MMPの特異的阻害酵素であるTIMPは、reactive oxygenによってその阻害能力が低下することを報告した。さらに、顎関節症患者より得た滑液中のTIMPを、ポリクローナル抗体を使用し、免疫沈降法を行い、部分精製産物を得た。酸化ストレスを受けた際に生じる変化の一つであるcarbonyl基を調べた。その結果、顎関節症患者滑液中には、多量のcarbonyl基が存在していた。 顎関節腔内に分泌されたTIMPは、酸化ストレスを受けることによってMMP阻害能力の低下が生じる。その結果相対的にMMP活性が高まり、基質が病的に分解されることが予測された。 現在、発表準備中である。
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