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2003 Fiscal Year Annual Research Report

喫煙および糖尿病による脳血管新生の修飾機構

Research Project

Project/Area Number 14771274
Research InstitutionToyama Medical and Pharmaceutical University

Principal Investigator

恒枝 宏史  富山医科薬科大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (20332661)

Keywordsニコチン受容体 / 血管新生 / 内皮細胞 / 増殖 / 大脳皮質 / MAPキナーゼ / ニコチン / アセチルコリン
Research Abstract

脳血管は、虚血あるいは炎症などの影響を受けると、新たな血管を生み出す。本研究では、この血管新生機構におけるニコチン受容体の機能的役割の検討および修飾物質の探索を行った。
1.前年度にタバコの主成分であるニコチンがブタ脳毛細血管内皮細胞の増殖を促進することを示したので、本年度はその作用メカニズムを検討した。ニコチン刺激およびアセチルコリン刺激(ムスカリン受容体拮抗薬存在下)を行うと、細胞内のmitogen-activated protein キナーゼ(MAPK)が活性化した。しかもMAPK阻害剤存在下ではニコチン受容体を介する内皮細胞の増殖促進作用が抑制されたので、ニコチン受容体シグナリングにMAPKが関与すると結論できた。
2.ニコチン受容体を抑制する蒼朮成分β-eudesmolに着目し、in vitroおよびin vivoの血管新生モデルに対する影響を検討した。その結果、β-eudesmolが内皮細胞内のMAPK活性を抑制し、内皮細砲の増殖、DNA合成、遊走および管腔形成を顕著に抑制することを見出した。また、β-eudesmolがマウスのアジュバント誘発肉芽嚢における血管新生を強く抑制し、その効果が抗炎症薬のhydrocortisoneよりも10倍強いことを明らかにした。
3.糖尿病態で増加する後期グリケーション最終産物(AGE)は内皮細胞の増殖に影響しなかった。
4.アフリカツメガエル卵母細胞にニコチン受容体遺伝子を導入して受容体を発現させ、矢毒ガエルアルカロイドindolizidines 235B'の作用を電気生理学的に検討した。その結果、235B'がα4β2受容体を選択的に強く抑制することを見出した。
このように、脳内のニコチン受容体が血管新生の調節に関わっていることを明らかにし、さらに血管新生療法に有用な新規薬物の候補物質を見出すことができた。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 恒枝宏史, 木村郁子: "ニコチン性アセチルコリン受容体の感受性調節機構および新規天然化合物による活性制御"日本薬理学雑誌. 122・補冊1. 18-21 (2003)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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