2002 Fiscal Year Annual Research Report
診療ガイドラインの機械解釈可能形態の開発および病院情報システム応用に関する研究
Project/Area Number |
14771326
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長瀬 啓介 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10302415)
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Keywords | 診療判断支援 / クリニカル・ガイドライン |
Research Abstract |
平成14年度の研究においては、(1)米国内英国内で出版されだ診療ガイドラインおよび国内で出版された診療ガイドラインを計30種収集した。この収集にあたっては、当初提出した研究計画では科学研究費を宛てる予定であったが、費用支弁の手続き上の事務的課題があり、校費より支払うこととした。(2)(1)で収集した診療ガイドラインにおけるデータ構造をガイドライン交換フォーマットの一つであるGLIF3と照合し、論理記述のうち確率付きの判断論理に対する記述においてGLIF3においては矛盾無い記述が困難であると考えられることが明らかになった。(3)診療ガイドラインマークアップの手法の標準化に関する調査、(4)診療ガイドラインの臨床判断支援システムへの統合の技術的標準に関する調査を、英国NHSで利用されている機械可読診療ガイドラインの開発運用を行っているニューキャッスル大学のSowerby Centre for Health Informatics at Newcastleなどにおいて調査する予定であったが、国際情勢の緊迫化のため訪問調査を中止せざるを得なかった。(5)病院情報システムにおける臨床判断支援機能を統合する手法については、筑波大学附属病院において開発がされたJava 2 Enterprise Edition(J2EE)ベースのオーダーエントリーシステム(CAFE : Clinician Assisting Front End)において、推論エンジンをEJBにカプセル化することで他の診療情報処理と同様に判断機能を開発・実装した。 平成15年度は、診療ガイドラインマークアップの手法の標準化に関する調査、診療ガイドラインの臨床判断支援システムへの統合の技術的標準に関する調査を行い、クリニカルガイドラインの中のクリニカルプロトコルを確率つき判断論理を含め実装する手法の開発を行う予定である。
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