2003 Fiscal Year Annual Research Report
医療事故防止における患者・受益者側からみた医療紛争の認識に関する研究
Project/Area Number |
14771361
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
布施 淳子 山形大学, 医学部, 助教授 (20261711)
|
Keywords | 医療事故防止 / 医療サービス / 患者満足度 / 医療不信感 |
Research Abstract |
本研究は、これまで経験した医療に対する不満・不信感等を中心に前年度に抽出した要因を土台に大学生の家族247件を対象に、不信感・不愉快につながる体験、看護婦・医師の対応、名前・薬の間違い、不明瞭な説明を受けた体験、医療サービスへの改善を希望する点について郵送調査を行った。 有効回答173件(70.0%)のうち、本人または家族の外来・入院経験は145件(83.8%)であった。医療サービスにおける問題点について4件法で回答してもらった。結果、医師の説明1.45±0.81、医師の相談対応1.32±0.87、医師の基本的接遇1.06±0.81、看護支援1.18±0.68、看護師への相談1.10±0.72、看護師の基本的接遇1.04±0.72、薬剤師の説明1.19±0.69、薬剤師への相談1.02±0.76、薬剤師等の基本的接遇0.94±0.66、受付時の説明1.40±0.80、事務職員の基本的接遇1.14±0.86、病院の情報提供1.23±0.76、病棟・病室の療養生活1.43±0.92、食事1.46±1.01、診察室の環境1.31±0.94、診療録・紹介状の入手1.51±2.87、院内の移動の利便性1.26±0.68、退院後の支援1.20±0.82、診察日の設定1.37±0.97、診察日の予約1.07±0.93、待ち時間1.84±1.35、トイレ売店などの病院環境1.24±0.85、送迎・駐車場などの利便性1.76±0.99、病院の全体的な印象1.63±0.81であった。平均得点によると全項目は1点台を示し特に突起した問題点はないように見える。しかし、SDが1.0を超えた項目に着目すると、食事、診療録・紹介状の入手、待ち時間に関する項目が当てはまり、これらの項目は医療サービスの患者満足に問題が生じていることが示唆された。
|