2002 Fiscal Year Annual Research Report
地域特性に対応した住民を対象とした個別健康教育プログラムの開発と効果の評価
Project/Area Number |
14771377
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
服部 真理子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助手 (50336492)
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Keywords | 健康教育 / 生活習慣病 / プログラム開発 |
Research Abstract |
今年度は、文献から研究枠組み作成およびその枠組みからのプログラム作成を行った。 1.概念枠組みの作成 生活習慣病は、その発症や進行の予防の為に、食事や運動などの生活習慣を修正する必要がある。行動変容に影響を与える要因として自己効力感があり、これは、Banduraの社会的学習理論(1977)の概念で、健康行動との関係が明らかにされている。また、自己効力感は、学習により習得される為、教育により高めることで行動変容を促せると考える。 また、社会的学習理論では、行動に影響を与える認知的側面の自己効力感と結果予期のほかに、認知的過程、環境、行動が相互に影響し決定される相互決定理論を述べている。 また、家族の支援が慢性疾患の自己管理行動に影響することも明らかにされている。 よって、本研究では、この枠組みに、認定的側面に自己効力感・結果予期、環境は家族支援、行動は望ましい生活習慣とし、概念枠組みとする。 2.個別健康教育プログラムの作成 社会的学習理論をもとにしている認知行動療法の手法を取り入れたプログラムを作成する。認知行動療法では、人の考え方や、受け止め方、感情や情緒などの認知が、人の行動変容に関係が明らかなことから、行動だけでなく、行動に影響する認知にも焦点をあてる。また、認知行動療法では、認知を予期や判断、自己効力感などを客観的評価できる変数として捉え、変数に対して介入を行う。治療のアプローチは、さまざま存在するが、本プログラムでは、自己効力感の向上に焦点をあて、自己観察、行動目標の設定、ホームワークを取入れたプログラムとする。また、個別教育を中心とするが、自己効力感を高める知識のうち代理的経験を高めるために、グループワークを取り入れる。
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