2002 Fiscal Year Annual Research Report
児童虐待予防のための地域における10代妊産婦へのサポートシステムの開発
Project/Area Number |
14771385
|
Research Institution | Osaka Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
和泉 京子 大阪府立看護大学医療技術短期大学部, 看護学科, 講師 (80285329)
|
Keywords | 10代妊産婦 / 児童虐待予防 / 地域 / サポートシステム |
Research Abstract |
10代妊産婦に対して妊娠中・出産1か月後の家庭訪問を行った。さらに地域全体の現状を把握するために3か月健診時に質問紙調査を行った。その中で10代の母親の現状、独特なヘルスニーズを見いだし、母子保健サービスのあり方を検討するためにこの研究を行った。 H13年12月〜H14年12月に妊婦面接を行った10代妊婦47名のうち、訪問できた者は23名、転居が20名、連絡とれなかった者2名、行方不明1名、中絶1名であった。訪問した妊婦の平均年齢は17.8歳であり、入籍していた者は62.5%であった。母子手帳交付時の平均週数は15.7週であった。66.7%の者が経済的な問題を抱えており、DV・家庭環境等の問題も含め複雑な問題を抱え、フォローが必要な者が多くいた。 平成14年7月〜12月の3か月健診対象者に質問紙調査を実施した。対象者353名、受診者329名(受診率93.2%)回収数223(回収率63.2)%であった。10代の受診者は16名(100%)、回収率は50%であった。10代の母親は8名(3.6%)であり、家庭訪問を受けた者は6名(75.0%)であった。虐待については全体では「虐待をしていると思う」12名(5.5%)、10代は家庭訪問を受けた中の1名(8.3%)であり、全体では「どちらともいえない」22名(10.0%)、10代は0名であった。育児不安得点の高いハイリスク群は全体では72名(35.6%)であったのに対し、10代では0名であった。ハイリスク群では育児や周囲のサポートに対する満足感が低かった。 15年度は1歳半健診時の質問紙調査および家庭訪問対象者の追跡調査を実施していく。
|