2002 Fiscal Year Annual Research Report
介護保険施設における入所条件についての現状把握とその倫理的枠組みの検討
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14771425
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
曽根 千賀子 長野県看護大学, 看護学部, 助手 (40336623)
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Keywords | 介護保険 / 介護保険施設 / 入所条件 / 倫理的枠組み |
Research Abstract |
平成13年度は、文献検索ならびに入所条件要項の収集を行った。文献検索は、医学中央雑誌1997〜2002年の5年間のデータを対象とし、キーワードは「介護保険」「施設」「入所条件」の3つを用いて検索した。 その結果、キーワード「介護保険」は3773件、「施設」は3763件、「入所条件」は0件であった。文献検索でヒットした全ての文献を閲覧したところ、本研究と同じ主旨の文献は見当たらなかった。 続いて、入所条件の収集については、施設レベルでの収集を試みた。しかし、厚生労働省から出された法令通知(平成14年8月7日老けい発第0807001号:指定介護老人福祉施設の入所に関する指針について)によって、都道府県または市町村において入所指針についての再検討が行われることになった。そのため、従来の入所条件要項の入手が困難となったため、入所指針の公開を待ち、それから入所条件指針あるいは要項を入手することとした。その結果、平成13年12月においては、全国(都道府県もしくは市町村)のうち17ヵ所の地域が入所に関する指針を作成していた。改正内容は、厚生労働省の指針に準じている地域が多く、特に地域性を考慮し独自性を発揮している指針は見受けられなかった。また、そのうち公にWebによる情報開示をしている地域は8ヵ所であった。その他、入所についての優先順位を客観的に判断する手段としては、入所優先度を点数化するスケールを作成している地域があり、実際にそのスケール使用している地域もあった。 今後、各地域で作成された指針の共通・非共通性の有無、施設レベルにおける指針の取り扱い、ならびに入所優先度スケールの検討についての調査を行っていく予定である。
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