2003 Fiscal Year Annual Research Report
在宅看護に従事する看護職の身体拘束(抑制)問題に関する実態調査
Project/Area Number |
14771440
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Research Institution | Kyushu University of Nursing and Social Welfare |
Principal Investigator |
新居 富士美 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 講師 (70333250)
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Keywords | 身体拘束 / 抑制 / 在宅 / 看護職 / 実態調査 |
Research Abstract |
面接調査から6分類された「在宅における身体拘束」をもとに,平成15年度は看護職・介護職の2群間で実態を把握し,在宅で身体拘束に直面した際における対処行動の特徴を明らかにすることを目的とした。訪問看護と訪問介護の双方をサービス事業に展開していることを条件に施設を選択した。訪問看護師,訪問介護員等計104名の研究対象者に「在宅における身体拘束」の体験と身体拘束に直面した際の対処行動について質問紙調査をおこなった。 結果,回収された68名中,40名(58.8%),が「在宅における身体拘束」を体験していた。職種間で体験内容の有無に差は認められず,体験内容は1.介護者自身の時間拘束 2.間接的拘束 3.言葉の拘束だった(降順複数回答)。身体拘束に直面した際の対処行動の特徴として,その場では介入に躊躇した「消極的行動群」(何もしない・身体拘束について様子を観察,在宅では様子を観察し,職場で対応を討議)とその場で介入をおこなった「積極的行動群」(家族へ拘束の代替案を提案し実践,家族へ拘束の代替案を提案し実践後に職場で討議あるいは他機関と連携し対応を討議)に大別された。消極的行動群および在宅でも身体拘束に対する何らかの規制を必要と回答した職種は看護職より介護職に多く認められた。研究対象者の8割が家族へ身体拘束の学習機会の提供を必要と考えていた。 訪問看護師・訪問介護員等は,在宅ケア従事中に身体拘束を体験しているものの,身体拘束に直面した場合に消極的な行動をとりやすい傾向が特徴としてうかがえた。介入に際し,職種間および家族を含めた連携の強化とともに家族へ身体拘束に関する学習機会を提供する必要性が示唆された。
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Research Products
(1 results)