2002 Fiscal Year Annual Research Report
救急外来を受診するDV被害者の現状をふまえたケアニーズアセスメントの作成
Project/Area Number |
14771442
|
Research Institution | Osaka City university College of Nursing |
Principal Investigator |
誉田 貴子 大阪市立大学看護短期大学部, 看護学科, 助手 (60321139)
|
Keywords | 救急外来 / ドメスティック・バイオレンス / 女性 |
Research Abstract |
救急外来を受診するDV被害者の現状をふまえたケアニーズアセスメントを作成することを目的に調査を実施した。 平成14年度は調査が可能である救急外来をもつ病院を検討し、承諾が得られた3病院で、看護師免許をもつ7名が交替で調査を実施した。調査は平成15年1月〜3月の3ヵ月間、3病院で延べ82日間において夜間に救急外来を受診するDV被害者を対象に参加観察を行い、DV被害者に対する診療場面および被害状況の把握を行った。82日間のうち、DV被害者の診療場面の参加観察は4名に対して実施した。参加観察の具体的な方法は、複数の看護師で調査をするため、観察の内容にばらつきがでないよう、事前に作成したヘルスアセスメント項目(15項目)に沿って観察を行った。対象者に対する診療場面の同席の承諾は、現場で働くスタッフに得てもらい、同意を得た上で診察や検査に同席した。診療中は診察に影響を及ぼさない場所に立ち観察した。参加観察後の記録はヘルスアセスメント項目に記入し、さらに不足の情報については診療を担当したスタッフに協力を得て追加した。また、DV被害者の被害状況だけでなく、医療職者側の現状を把握するために診療内容についても事前に作成した項目(10項目)に沿って記入した。 調査の結果、DV被害者は全て女性であり、身体的暴力による被害状況は様々であることがわかった。 平成15年度は、4例の症例を分析するとともにヘルスアセスメント項目の追加・修正を行い、平成14年度と同様の調査を継続していきたい。また、対象病院においてDV被害者にかかわったスタッフへのアンケート及び聞き取り調査を実施し、医療職者側とDV被害者側の現状をふまえたケアニーズアセスメントを作成したいと考える。
|