2002 Fiscal Year Annual Research Report
プロパティ・マネジメントからみた都市再生に関する実証的研究
Project/Area Number |
14780047
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
堤 純 愛媛大学, 法文学部, 助教授 (90281766)
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Keywords | 土地利用 / プロパティ・マネジメント / 地理情報システム(GIS) / 土地所有 / オーストラリア大都市圏 |
Research Abstract |
平成14年度は,調査対象地域の選定ならびに今後の分析に必要となる基礎的データの収集を精力的に進めた。まず,これまで予備的に進めていた札幌市都心部におけるオフィスビル供給の経緯に関するデータ収集を本格化し,プロパティ・マネジメントの分析に不可欠な登記簿情報を札幌法務局から入手した。また,現地における土地利用調査なども並行して行なった。また,東京都心部および周辺地区において活発に行われている都市再開発事業について,近年の動向に関する基礎的な資料を収集した。地理学的な視点からこれらの分析を進めるにあたり,個々の土地区画といったミクロな視点からのアプローチが不可欠である。都市成長とその都市の中心性の高さには相関が高いことから,オーストラリア大都市圏の諸都市はこのような研究課題の遂行にとって好適であった。そこで,平成14年8月にはこうした分析の先進事例であるオーストラリア大都市圏の状況について基礎的な資料を収集した。これらの収集したデータは謝金を用いて即座にデータベース化を行なった。 上述のように,研究の初年度にあたる平成14年度は,データの収集およびそれらのデータベース化に主として従事した。次年度以降ではこれらのデータをもとに地理情報システムを用いて空間分析を進めるとともに,個別の課題について現地調査を深化させる予定である。具体的には札幌市や東京都内での調査を一層進めると同時に,研究成果の整理を進め,得られた知見の一部について2003年8月に予定されている国際地理学連合(IGU)の国際会議(スロベニア国リュブリャナにて開催)において発表する予定である。また同時に,オーストラリア大都市圏におけるミクロな土地利用変化についてもデータ収集ならびに聞き取り等の現地調査に取り組む予定である。
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