2002 Fiscal Year Annual Research Report
時空間近接性に着目したGISによる施設立地計画に関する研究
Project/Area Number |
14780051
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
武田 祐子 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (30343396)
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Keywords | 時空間近接性 / 地理情報システム / 女性就業者 / 立地計画支援システム / 東京大都市圏 / 時空間プリズム |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、(1)非集計レベルでの新しい近接性指標である時空間近接性指標の可能性を検討し、これを応用した立地・配分モデルを開発する、(2)(1)をGISソフトウェアArcGIS8による立地計画支援システムとして構築する、ことである。このうち(1)に関して、東京都内に勤務する女性就業者を対象とした調査を行い、交通日誌データセット(155サンプル)を作成した(計画当初は、オハイオ州立大学Kwan助教授によるポートランド・データセットを利用する予定だったが事情により断念した)。この調査では、(1)勤務地を固定したサンプルとして、東京都新宿区東京都庁に勤務する女性職員とその家族、(2)居住地を固定したサンプルとして、東京都世田谷区に居住する世帯、の2つのグループを対象とした。その内容は、居住地、勤務地の場所、家庭内での役割分担等による時間的制約などの個人属性に関する調査と、平日の一日の交通行動を記録したパーソントリップ調査である。こうした時間地理学的な調査はアドレスマッチングによるデータコーディングの困難さやプライバシー保護の観点から、これまで日本における蓄積はわずかであり、本調査は貴重なオリジナル・データとなる。 また、住宅や施設の位置と属性とがポイントレベルで把握できる建物ベクタデータセット((株)ダイケイのテレマップ)、道路ネットワークデータ((株)住友電工のデジタル道路地図)を利用し、東京大都市圏をGIS上で表現した。個人の時空間近接性指標は、これらのデジタルデータを利用することではじめて算出可能となる。本年度は、提案した指標の概念、GISによる実装プロセス、仮想サンプルを利用した算出事例に関しての報告を行った(2002年度秋期日本地理学会)。
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Research Products
(1 results)