2002 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジア山岳少数民族の民族服製作技術と習授法に関するフィールド研究
Project/Area Number |
14780063
|
Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
下田 敦子 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 助手 (60322434)
|
Keywords | 東南アジア / 少数民族 / 民族服 / 製作技術 / 習授法 / フィールド研究 |
Research Abstract |
申請者は、タイ北部の山岳少数民族(カレン族・モン(メオ)族)を対象にフィールド調査を行い、伝統的民族服の製作技術の伝習プロセスを明らかにして、習授法としての特徴を探索するとともに、民族服製作技術の相互関係とシステムを明らかにしようと、この課題に取り組んでいる。研究課題は以下のようである。 1.民族服を製作することに熟練している者を対象として、伝統的な製作技術(例えば綿花の栽培・綿打・紡績・機織り等)や、用具及び各部の名称等について聞き取り調査を行い、可能な限り正確に文字で記録する(専門用語を現地語で表記する)。また、ビデオ・写真などを用いて映像としても記録しておく。 2.1の結果より得られた知見をもとに、民族服の製作技術の伝習プロセスを体系的に明らかにする。 3.民族服の製作技術を習得している少女(10〜20才代)を対象に質問紙調査を行い、製作技術に必要な用具の保有状況を明らかにする 4.3と同一の対象者にたいして質問紙調査を行い、民族服製作の技術要素の習得状況を明らかにする。 5.4で明示された技術の習得状況から、技術の習得の難易度、及び順次性を明らかにして、習授法としての特徴を探索する。 6.各民族の民族服製作の技術要素の相互関係とシステム(これを技術構造と呼んでおく)を明らかにする。 この目的を遂行するために、タイ国チェンライ県、チェンマイ県において、タイ国文部省第8管区教育局、チェンマイ県教育庁、及び山岳少数民族に対するNGO(N団体)の協力をもとに、小学校(11才以上)、中学校、高校約400名を対象として、製作技術の習得状況、技術に必要な用具の保有状況について質問紙調査を行った。現在は収集したデータを解析中である。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] OHSAWA, S., KOKUDO, S., SAGAWA, T., KASAI, N., NISHIJIMA, T., IEDA, S., SHIMODA, A., AYABE, M.: "Changes in physical Growth of Thai Children in the Last 15 years"Japanese Journal of School Health. 43(Supplement). 24-26 (2002)
-
[Publications] KOKUDO, S., OHSAWA, S., SAGAWA, T., NISHIJIMA, T., KASAI, N., IEDA, S., AYABE, M., SHIMODA, A.: "Growth of Hill Tribe Children in Northern Thailand(Third Report)Comparison of Karen and Hmong"Japanese Journal of School Health. 43(Supplement). 49-51 (2002)
-
[Publications] 下田 敦子: "中国諸民族の履きもの文化クラスター"統計情報. 52・1. 59-63 (2003)
-
[Publications] 下田 敦子: "中国諸民族の履きもの文化クラスター(その2)民族クラスター間の関連性"統計情報. 52・2. 53-56 (2003)
-
[Publications] 下田敦子, 大澤清二(柳井晴夫編): "多変量解析実例ハンドブック"朝倉書店. 820-833 (2002)