2002 Fiscal Year Annual Research Report
幼児における箸使用開始期の食行動発達に対応した食育プログラムとその評価
Project/Area Number |
14780089
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Research Institution | Yamanashi Women's Junior College |
Principal Investigator |
酒井 治子 山梨県立女子短期大学, 助教授 (30300122)
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Keywords | 幼児 / 食育 / 箸 / 食行動 / 発達 / 評価 |
Research Abstract |
本研究の目的は、幼児における箸使用開始期の食行動発達に対応した食育プログラムとその評価方法を開発するために、以下の3テーマの研究プロセスを踏んだ。 研究1として、箸を使い始める幼児の家庭での食事場面の事例研究を継続し、特に兄弟間の箸使いを巡るやりとりについて分析を行った。 これらを踏まえ、研究2として、保育所の同一の食事にてフォークと箸の食具の違いによる使用行動の違いと横断的な発達変化を明らかにするために、箸を使用始めの2歳児クラス、計12名(1テーブル6名)、平成12年5月の2週間(スプーンの使用行動:5日間、箸での使用行動:5日間)、2台のVTRを三脚に立てて甲府市内の保育所の保育室に、2テーブルのVTRとマイク4台を設置し、収録を行った。分析内容は、食物に触れてから、口に入れた後の操作までのプロセス」の、どの段階で、どのような行動が困難であり、保育士からの介護を必要とするか、(1)スプーン使用行動と、箸使用行動を比較、(2)箸使用行動の横断的発達変化、(3)保育士の働きかけの内容の視点を重視し、対象者毎に行動分析を行った。 研究3として、東京都、山梨県保育所にて、平成15年6月に保育者を対象に、食育の教育内容全体に対する箸使いの教育の意義、食育の実施時期の選択方法、アセスメントの方法、教材、教育評価の実態、そして、保育者としての食育ニーズ調査を実施した。 以上の結果を基に、次年度には、幼児のスプーンから箸への使用行動の発達を把握できる10項目のチェックリスト」、箸の選択のポイントをもりこんだパンフレット教材を作成する予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 酒井治子, 足立己幸: "幼児の箸を使って食べる行動の発達的変化パターンと構造"小児保健研究. 61(2). 297-307 (2002)
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[Publications] 酒井治子: "上野原町の小・中学生の食事パタン"山梨県立女子短期大学『地域研究』. 2. 67-79 (2002)
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[Publications] 酒井 治子: "要介護高齢者における食具使用能力のアセスメント指標の検討"山梨県立女子短期大学研究紀要. 35. 155-168 (2002)
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[Publications] 酒井 治子: "都市化に伴う環境変化が人の生活と健康に及ぼす影響に関する研究(2)生活習慣(ライフスタイル)の変化と地域住民の生活環境および健康との関連に関する研究"平成13年度山梨県環境科学研究所年報. 5. 32-42 (2002)
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[Publications] 酒井治子, 高橋千恵子: "食育の観点からみた幼児用外食メニューの食事構成と養育者の食育ニーズの解明"平成13年度 食に関する助成研究調査報告書,財)すかいらーくフードサイエンス研究所. 15. 23-32 (2002)
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[Publications] 酒井治子, 他著: "そのまんま料理カード幼児食編"群羊社,足立己幸監修. 140 (2002)
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[Publications] 酒井治子, 他著: "新・保育士養成講座 小児栄養"全国社会福祉協議会,新・保育士養成講座編纂委員会編. 222 (2002)