2002 Fiscal Year Annual Research Report
日・独学際的カリキュラムに関する比較フィールド研究―多元美学教育の日本への適用
Project/Area Number |
14780137
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
中地 雅之 東京学芸大学, 教育学部・(音楽学科), 助教授 (30250640)
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Keywords | 比較研究 / ドイツ語圏 / 即興表現 / 総合芸術 / 音楽教育 / クレー / 学際的カリキュラム |
Research Abstract |
本年度は、日本とドイツ語圏の双方において、<多元美学教育論>による総合芸術的パフォーマンスを実践し、その教育的可能性を考察した。日本においては、盛岡市のスコーレ高等学校の芸術鑑賞教室において、宮沢賢治の<セロ弾きのゴーシュ>と谷川俊太郎氏の<クレーの絵本>をテクストに、音楽・朗読・ダンスによるインプロヴィゼーション・シアターを上演した。この鑑賞に平行して、高等学校においては盛岡市立美術館におけるクレー展の鑑賞(美術)、クレーの絵によるの詩の創作(国語)等が行われ、学際的な教育実践が行われた。なお、<クレーの絵本>の上演に際しては、谷川俊太郎氏本人からの承諾を得た。またその内容と省察をオーストリア・リンツにおける国際学会で発表し、さらに独語論文にまとめ、分担執筆の書籍として出版されることとなった。 ドイツ語圏では、さらに俳句のドイツ語訳と和楽器によるインプロヴィゼーションを、オーストリアのリンツ、ドイツのフランクフルトとヴィースバーデンで発表した。教育活動への展開は、次年度以降に継続して取り上げることとなった。上記の実践的研究に関しては、国際的なパフォーミング・アーチストのはせみつこ氏、ザルツブルグ・モーツァルテウム音楽大学のバーバラ・ドブレツベルガー博士、ミュンヘン音楽大学のヴォルフガング・マスナック博士、ヴィースバーデン大学のリタ・ローゼン博士の研究協力を得た。
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Research Products
(1 results)