2002 Fiscal Year Annual Research Report
オンチップマルチプロセッサにおける共有変数用キャッシュの開発
Project/Area Number |
14780227
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
山脇 彰 九州工業大学, 工学部, 助手 (10325574)
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Keywords | 同期 / 通信 / マルチスレッド / 並列処理 / 共有変数 / オンチップマルチプロセッサ / キャッシュアーキテクチャ |
Research Abstract |
共有変数に同期を導入し,通信と同期を効率的に実現する共有メモリ構成を考え,それを実現する新しいキャッシュアーキテクチャを提案した.平成14年度では,まず,同期を持った共有変数と通常の変数を割り当てられる共有メモリ構成と,その共有メモリをプログラムの実行環境に含んだマルチスレッド並列処理モデルの概念を樹立した.共有メモリは同期を持つ共有変数が割り当てられるTagged Shared Variable Memory (TSVM)と通常のメモリからなる.そして,その共有メモリ構成を実現するにあたって,TSVM上の同期を持った共有変数をキャッシングする共有変数キャッシュと通常の変数をキャッシングする一般変数キャッシュからなる新しいキャッシュアーキテクチャを提案し,その基礎設計を完了させた.基礎設計を完了させるにあたって,スタンドアロンのTSVMを持ったマルチチップマルチプロセッサをMOCエミュレータとして用いることにより基礎的な実験を行った.具体的には,MOCエミュレータ上で取得した実測値から,スタンドアロンのTSVMをキャッシュ化することによって削減されるバス待ち時間を減じ,MOCの性能を予測した.その結果,MOCは良好な性能が得られると見積もられ,その成果を情報処理学会計算機アーキテクチャ研究報告Vol.2002 No.81 pp.133-138,および,Proceedings of the Ninth International Conference on Parallel and Distributed Systems pp.83-90にて発表した.現在は,論理設計の段階であり,TSVMの有効な使い方とそれに対するより詳細な性能見積もりをInternational Conference on Parallel Processing 2003に投稿中である.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 山脇 彰, 岩根 雅彦: "共有変数の同期を考慮したキャッシュ構成とその予備実験"情報処理学会 計算機アーキテクチャ研究報告. Vol.2002 No.81. 133-138 (2002)
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[Publications] Akira Yamawaki, Masahiko Iwane: "Organization of Shared Memory with Synchronization for Multiprocessor-on-a-chip"Proceedings of the Ninth International Conference on Parallel and Distributed Systems. 83-90 (2002)