2002 Fiscal Year Annual Research Report
柔構造型クラスタ環境を実現するための共有メモリ機構に関する研究
Project/Area Number |
14780231
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
大西 淑雅 九州工業大学, 情報科学センター, 講師 (50213806)
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Keywords | FPGA / ハードウェアDSM / クラスタコンピュータ / PCI / 柔構造性 / 通信機能付きメモリ / ギガビット通信 |
Research Abstract |
本研究では、クラスタ環境の高性能化を達成するために、クラスタコンピュータに適したハードウェアDSM(分散共有メモリ)に関する研究を行っている。このハードウェアDSMを提供するDSMボードは、一般的なバスインターフェースに搭載可能なDSMボードである。高性能な共有メモリ機構をDSMボード上のFPGA上に組み込むことで実現し、FPGAの特徴を活かした「柔構造性」についても研究を進めている。 本年度は、DSMボード(PCI版)の機能設計を完了し研究成果を公開した。現在2ノード間の動作確認を進めているが、DSMボードの通信インターフェース部分において、ギガビットクラスの通信を提供する光モジュール(Agilent社)の動作が安定しないため、研究開発に時間を要している。 また、本年度に導入した実証実験用クラスタコンピュータを使って「柔構造性」の試作システム環境として、「OpenMPで記述されたユーザプログラムから、タスクと呼ばれる並列処理単位を取り出す手法」や「タスクのノード配置に関して、動的あるいは静的に行うスケジューリング」について検討を進め研究成果を公開した。さらに、このクラスタコンピュータを使って、ScoreやOmniコンパイラ(OpenMP)などを評価対象とするための基礎的なデータ収集を行った。評価にはSPLASHやNPBを用いて行い、ネットワークとしては既存の1000Base-TXや100Base-TXなどを用いた。 関連研究としては、メモリインターフェースを用いるDIMM-netやRHiNET/NIなどを調査し本研究の機能設計の参考にした。また、バスインターフェースの高速化を考慮して、高性能・高機能FPGAデバイス(Virtex-II Pro)によるDSMボードの検討もあわせて開始した。
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Research Products
(2 results)