2002 Fiscal Year Annual Research Report
複数利用者からの視野要求に応じる遠隔地状況映像の撮影・提示システム
Project/Area Number |
14780268
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
東海 彰吾 福井大学, 工学部, 講師 (50283627)
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Keywords | ネットワークカメラ / 首振りビデオカメラ / 視野要求 / 撮影プラニング / 映像合成 / 更新頻度 / 複数利用者 |
Research Abstract |
複数の利用者からの視野要求に応じた首振りビデオカメラによる映像の撮影と提示システムの研究として、本年度は、ビデオカメラの視線制御方式の開発、仮想視野映像の合成手法の開発、基本的なシステムの実装の3点について研究を行った。 ビデオカメラの制御方式としては、複数利用者からのそれぞれの視野要求とそれぞれの視野を覆うような撮影領域の間の包含関係を解析することで、撮影可能視野全体が6回の首振りで撮影できる状況で、4回、あるいは、1回の限定的視野のみを撮影して一巡の撮影回数を低減して各クライアントでの視野の更新頻度を高く保つ方法を開発した。さらに、領域の重複部分が多くなるように撮影することで、1つの画面内のより多くの部分領域の映像を更新する撮影・提示方法を開発した。現在、カメラの動特性を考慮した撮影制御戦略のプラニング法について検討を進めている。 仮想視野映像の合成手法の開発としては、視点固定型の首振りビデオカメラの特性を利用した幾何学的合成手法に対して、カメラの視線制御命令と実際の視線方位とのズレが生じることが確認されたので、その対策として、画像上の輝度変化が生じているエッジ領域を重ね合わせ、両者のズレを補正する方法を開発した。 基本的なシステムの実装では、1台の計算機をビデオカメラ制御・撮影用サーバ、2台の計算機を映像要求・提示用クライアントとし、それらをネットワークで接続する構成のシステムを構築した。さらに、実際に首振りビデオカメラを使って手法の検証を行った。サーバ、クライアント間での処理の動的割り当て制御については現在検討中である。
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