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2004 Fiscal Year Annual Research Report

実物体の反射特性を再現する仮想光学環境の実現

Research Project

Project/Area Number 14780290
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

向川 康博  大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (60294435)

Keywordsプロジェクタ / 協調型複合現実感 / 反射特性 / 照明環境 / SpaceRelighter / 仮想光学環境
Research Abstract

平成14年度,15年度には,実物体の反射特性を双方向性反射率分布関数として詳細に計測・記録し,それらのデータをもとに仮想的な光学パターンを白色石膏上に投影する乙とで,反射特性を忠実に再現するという当初の研究目的を概ね達成した.しかし,実際に試作システムを構築すると,当初の研究計画では想定していなかった新たな問題点として,(a)実物体の反射特性を計測・再現するだけでは写実性が向上しないこと,(b)動的に変化するシーンに対応できなければ応用分野が限定されてしまうことの2点が明らかとなった.
そのため,最終年度においては,これら2点の問題を解決した.まず,(a)の問題に対して,実世界の照明環境をカメラで計測・記録し,それをプロジェクタで忠実に再現する手法を明らかにした.記録した照明情報は,現実世界で3次元的に重畳表示されるため,ユーザは高い現実感を得られることを確認した.照明と反射は,互いに対となる光学情報であり,両者を記録・再現できるシステムを完成できたことの意義は大きいと考える.
一方,(b)の問題に対しては,2種類の解決法を提案した.ひとつは,パターンを投影する物体の底面にビジュアルマーカを貼付し,半透明の床面の下からカメラで追跡する方法である.この手法では,物体は接地していなければならないという制限はあるものの,高精度かつ高速にシーンの動的変化を検出することができる.もうひとつは,投影パターン中に追跡の手がかりとなる情報を埋め込む方法である.ここで,カメラの感度特性と,人間の視覚特性の違いを考慮して,カメラでは観測できるが人間には見えにくい不可視パターンとして埋め込むことにより,物体の3次元な追跡を実現した。
以上により,研究計画当切の目的は十分に達成できた.特に,シーンの動的変化への対応を実現したことから,複数ユーザによる協調型複合現実感としての応用も期待できる.

  • Research Products

    (13 results)

All 2005 2004 2003 2002

All Journal Article (13 results)

  • [Journal Article] パターン埋め込みによる動的シーンへの適応的投影2005

    • Author(s)
      永井悠文
    • Journal Title

      信学技報 PRMU2004-159

      Pages: 31-36

  • [Journal Article] 画像の線形化による光学現象の解析2004

    • Author(s)
      向川 康博
    • Journal Title

      情報処理学会論文誌:コンピュータビジョンとイメージメディア Vol45, No.SI, G8(CVIM9)

      Pages: 40-52

  • [Journal Article] SpaceRelighter -Recording and Reproducing Illumination in a Real Scene-2004

    • Author(s)
      Y.Mukaigawa
    • Journal Title

      Proc.International Conference on Virtual Systems and Multimedia (VSMM2004)

      Pages: 109-118

  • [Journal Article] Virtual Photometric Environment using Projector2004

    • Author(s)
      Y.Mukaigawa
    • Journal Title

      Proc.International Conference on Virtual Systems and Multimedia (VSMM2004)

      Pages: 544-553

  • [Journal Article] プロジェクタ型複合現実感のためのスクリーン物体の追跡2004

    • Author(s)
      永井悠文
    • Journal Title

      信学技報 MVE2004-37

      Pages: 1-6

  • [Journal Article] 動的シーンに対する仮想光学パターンの投影2004

    • Author(s)
      永井悠文
    • Journal Title

      第3回情報科学技術フォーラム(FIT2004),情報科学技術レターズ Vol.3

      Pages: 179-182

  • [Journal Article] Space Relighter:現実空間における照明環境の記録と再現2004

    • Author(s)
      向川康博
    • Journal Title

      宿学技報 PRMU 2003-202

      Pages: 25-30

  • [Journal Article] 光学現象の分類に基づく画像の線形化2003

    • Author(s)
      石井 育規
    • Journal Title

      情報処理学会論文誌:コンピュータビジョンとイメージメディア Vol44, No.SI, G5(CVIM6)

      Pages: 11-21

  • [Journal Article] Realization of Virtual Photometric Environment by Photometric Pattern Projection2003

    • Author(s)
      Y.Mukaigawa
    • Journal Title

      Proc.IEEE International Symposium on Computational Intelligence in Robotics and Automation (CIRA2003)

      Pages: 435-440

  • [Journal Article] 相互反射を含むシーンにおける画像の線形化と光学現象の解析2003

    • Author(s)
      石井育規
    • Journal Title

      情処研報 CVIM 2003-137-14

      Pages: 109-116

  • [Journal Article] 形状情報と画像情報の併用によるCast Shadowのモーフィング2002

    • Author(s)
      向川 康博
    • Journal Title

      情報処理学会論文誌:コンピュータビジョンとイメージメディア Vol43, No.SI, G11(CVIM5)

      Pages: 130-138

  • [Journal Article] 陶器の反射特性学習と仮想光学環境への応用2002

    • Author(s)
      有光博志
    • Journal Title

      計測自動制御学会 第3回システムインテグレーション部門講演会(SI2002) Vol.1

      Pages: 289

  • [Journal Article] 光学現象の分類基準を利用した画像の線形化2002

    • Author(s)
      石井育規
    • Journal Title

      画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2002) Vol.11

      Pages: 167-176

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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