2003 Fiscal Year Annual Research Report
ニューラルネットワークを用いたドリフト運動論的方程式の新しい解析手法の開発
Project/Area Number |
14780394
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村上 定義 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40249967)
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Keywords | 非軸対称プラズマ / ドリフト運動論方程式 / ニューラルネットワーク / モンテカルロ法 |
Research Abstract |
非軸対称プラズマにおいては、3次元的な磁場構造のため粒子のドリフト運動が複雑であり、プラズマの運動論的振る舞いを解明するためには、5次元位相空間を考慮したグローバルな解析が必要不可欠である。本研究では、申請者のこれまでのモンテカルロ法およびニューラルネットワークに対する知見に基づき、モンテカルロ法とニューラルネットワークの両方を用いることによりグローバルなドリフト運動論的方程式の解析手法を開発することを目的としている。さらに、完成したコードにより、非軸対称系プラズマにおけるプラズマ加熱などによる運動論的な振る舞いについて解析を行なう。 本年度は、昨年度に引き続き、次元数の低い比較的簡単な問題についての解法を行い、アルゴリズムの決定と計算手法の妥当性について検討を行なった。しかしながら、現在のアルゴリズム十分な精度で解を求めることが出来ないため、来年度も引き続き同様の開発を行う予定である。具体的には、まず速度空間2次元における問題について、ドリフト運動論的方程式の解法を考慮し、プログラムコードの開発を行った。まず、位相空間上に高エネルギー粒子ソース点を仮定し、その定常解をモンテカルロ法で求め、得られた解を初期訓練データとしてニューラルネットワークを構築する。次に、その訓練結果を初期値としてニューラルネットワークによる解法を行い、分布関数を求める計算コードの開発を進めた。得られた計算結果は、解析的な解と比較を行い、誤差等を評価し、計算手法の妥当性について検証を行っている。ニューラルネットワークについては、その訓練法として様々なアルゴリズムが提案されているが、本研究では、申請者が現在用いている準ニユートン法および逆誤差伝搬法を適用して解析を進めている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Ida, et al.: "Characteristics of Electron Heat Transport of Plasma with an Electron Internal-Transport Barrier in the Large Helical Device"Phys.Rev.Lett.. 91. 085003 (2003)
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[Publications] M.Yokoyama, et al.: "Analysis of Radial Electric Field Bifurcation in LHD Based on Neoclassical Transport Theory"J.Plasma Fusion Res.. 79. 816 (2003)